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ライアン・ベイダー戦に向けて準備万全のアンソニー・ジョンソン

 

タイトルマッチ挑戦者が決する一戦であろうがなかろうが、ライトヘビー級で最強と言われている2人が対戦すれば、その試合の勝者はチャンピオンベルトに一歩近づき、敗者は一歩遠ざかるものである。

日本時間31日(日)にニュージャージー州ニューアークで開催されるUFCファイトナイトのメインイベントは、まさしく、そういう一戦だ。5連勝と好調を印象づけているライトヘビー級ランキング4位のライアン・ベイダーが、驚異的な破壊力を誇る同階級ランキング2位の“ランブル”ことアンソニー・ジョンソンと対戦する。

アンソニー・ジョンソンはベイダー戦について「あいつが試合に勝てばタイトルマッチのチャンスに恵まれるだろうし、オレが負けてしまえば、タイトルマッチに挑戦できなくなる。でも、分かっているのは、オクタゴンに上がって自分を出し切らなければならないってこと。だから、そうできるように集中してやってきたし、試合では自分らしい戦いをするよ。当然、オレは誰が対戦相手でもノックアウトできる。常にうまくいったとは言わないけど、95パーセントの時間帯でノックアウトのチャンスはあると信じている。でも、ベイダーをKOしてやろうとか考えながら戦うわけじゃない。気を緩めずに戦ってヤツを倒せば勝てると考えている。それだけだ」と続けた。

 


これまでに14回のKO勝利を収めた31歳のジョンソンは、ノックアウトだけではなく、数え切れないほどの出来事が起こり得ると理解している。UFCに復帰後のジョンソンはトップクラスのファイターと対戦して3度のKO勝利を挙げ、同時にパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトのボーナスも獲得した。最初の2戦ではアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラとアレキサンダー・グスタフソンをあっと言う間に葬り去っている。直近の試合となった昨年9月のUFC 191では、強打力のあるジミ・マヌワと一戦を交え、試合を決めるまでに2ラウンドを要したものの、オクタゴンで通常より長く戦い、攻撃に深みがあるところを示した。

ジョンソンはジミ・マヌワとの一戦を振り返り、こう語っている。

「ジミとの試合はかなり集中できていた。やばい試合になると分かっていたから、なんだかうれしかったし、2人にとって最高の試合になるに違いないと思っていた。ジミに引く気がないと聞いて、モチベーションがさらに上がったよ。オレは対戦相手にプレッシャーを与えるんだけど、ほとんどのヤツらはオレが前に出ていっても反撃してこない。ジミもノックアウトを得意としているし、彼の戦い方がものすごく楽しみだった。際どい一戦になるとは思っていたけど、楽しいファイトだったね。オクタゴンで十分に楽しんだよ。ちょっと手間取ったけど、それでもノックアウトしてやろうと思っていた」

この試合でジョンソンはプロとしての対戦成績を20勝5敗としたが、ブラックジリアンズ所属のスーパースターがワールドクラスのトレーニングの成果を示した試合でもあった。グラップリングコーチのニール・メランソンからトレーニングを受けた結果、金網を使ったクリンチを披露し、1ラウンドで効果的なテイクダウンを2回奪っている。打撃コーチのアンリ・ホーフトのおかげで、ジョンソンは構えを素早く変えたり、違うアングルから攻撃したりできるようになっていた。とどめの一撃はサウスポーの構えで立った状態から放たれた右のパンチ。つまり、腕の届く範囲にいる時のジョンソンは非常に危険なファイターなのだ。

「オレは常に腕を伸ばして対戦相手に触ろうとしている。これをゲームプランの一部だとは言わないけど、隙を見つけたらいつでも、やってやるつもりだ。いい感じだと思った時はいつだってそうする。それがオレのやり方だ。そういうこと。日々、オールラウンドのファイターに近づきつつあるし、成長しているけど、誰もそれに気がついていない」

ジョンソンが戦う次の試合はUFCライトヘビー級で最も成功を収めているベイダーとの5ラウンドである。TUF(ジ・アルティメット・ファイター)シーズン8優勝者のベイダーはオクタゴンで13勝を挙げているが、ライトヘビー級の歴代最多勝利数で彼以上の成績を収めているのは元王者であるラシャド・エヴァンスやジョン・ジョーンズ、ティト・オーティズ、チャック・リデルだけである。NCAA(全米大学体育協会)主催の全米大学選手権1部で2度王座に就いた経験があるベイダーは、2013年からUFCで5連勝中。最後の勝利は昨年10月にUFC 192でジョンソンのチームメートであるラシャド・エヴァンスに満場一致の判定勝利を収めた試合である。とはいえ、ジョンソンの口からベイダーに対して挑発的な言葉が出てくると期待してはいけない。ジョンソンはベイダーを心から尊敬し、対戦を心待ちにしていると明かした。

「ベイダーは素晴らしいファイターだよ。正直に言って、ジョン・ジョーンズを除けば、ベイダーほどライトヘビー級で大物クラスとの対戦してきたファイターはいない。ベイダーは次に対戦するオレとアレキサンダー・グスタフソン、ダニエル・コーミエ以外の全員と戦ってきたんだ。全員だよ。彼が今までにケージで成し遂げた実績を考えて見れば、生きている伝説だね」とジョンソンはベイダーを称賛している。

「自分たちの対戦については、スタイルが試合を決めると思っている。オレのスタイルは彼に合っていると思うし、彼も同じことを思っているはずだ。退屈な試合にはならない。あらゆる要素が少しずつ詰め込まれた対戦になると思う。レスリングとグラップリングが少しずつ、それに打撃もある。お互いを悪いポジションや状況に追い込んで優位に立つためには、すべての要素を出し切らなければならない。どちらにとっても簡単な試合にはならないよ」

ライトヘビー級のエリート2人はUFCファイトナイト・ニューアークで激突するが、近い将来、チャンピオンベルト獲得へ挑戦したいと願っている。

ジョンソンは最後に「オレは試合に出て自分らしく戦うだけだ。あとは運に任せる。出た結果がすべて。オレは自分のファンに試合で喜んでもらいたいな。ファンをどれだけ愛しているか伝えたい。彼らはオレのファイトを楽しんでくれるし、オレも彼らの前で試合を楽しむよ」と語った。