日本時間2016年8月21日(日)に米国ラスベガスのT-Mobileアリーナで開催されたUFC 202のプレリム前半戦の試合レポート
ウェルター級 5分3ラウンド ニール・マグニー vs. ロレンツ・ラーキン 日本時間2016年8月21日(日)に米国ラスベガスのT-Mobileアリーナで開催されたUFC 202のプレリム前半戦で実現したウェルター級7位、コロラドのニール・マグニーとロレンツ・ラーキンの一戦は、強烈で多彩なキックを駆使するラーキンがまさにマグニーを完封。キム・ドンヒョンの代役でこの一戦に臨んだラーキンが1ラウンド4分8秒の圧倒劇を見せた。 この勝利でその戦績を18勝5敗1ノーコンテストと伸ばしたラーキンのUFC戦績は5勝4敗と勝ち越し。一方、この一戦までのUFCでの11試合で10勝を記録し、タイトル戦も見据えていたマグニーは思わぬ伏兵に足をすくわれる格好で、18勝6敗と戦績を落とした。 もっとも、ラーキンが2012年には元UFCウェルター級王者のロビー・ローラーにUFC以外のプロモーションとはいえ勝利していることを考慮すれば、ラーキンを伏兵と表現することは間違いだったと言えよう。 7.5インチのリーチ差を埋めるラーキンの秘策か、強烈な右のフロントキックがマグニーを度々吹き飛ばし、場内に大きなどよめきが起こる。ペースをつかんだラーキンは強烈なカーフキックで何度もマグニーのバランスを崩し、至近距離からのパンチ、フロントキック、そしてカーフキックで完全にペースをつかむ。カーフキックで左足を完全に潰されたマグニーは何度も引き込みのそぶりを見せるがラーキンは付き合わない。度重なるカーフキックで立っていることもままならなくなったマグニーは、最後の望みをかけて遠距離からの低いタックルで飛び込みグラウンドの攻防に勝負を賭けたが、ラーキンはこれもしっかりと潰すと右のエルボーを連打! 1ラウンド4分8秒、動きの止まったマグニーを確認したレフリーのダン・マグリオータがすぐさま試合終了を宣告した。 ウェルター級 5分3ラウンド コルビー・コビントン vs. マックス・グリフィン ストライカーのグリフィンはオーソドックススタンスから豊富に手数を繰り出しコビントンを突き放そうと試みるが、NCWAで2度のオールアメリカン選出を経験しているコビントンは1分過ぎに片足タックルを成功させる。下のポジションからキムラロックを利用して一度は立ち上がることに成功したグリフィンにコビントンは密着。すぐにひねるようにテイクダウンを成功させたコビントンは目まぐるしくポジションを変えながらグリフィンをコントロール。ラウンド終了間際にはトップポジションから肩固めを狙うそぶりも見せるなど、優勢を印象付けた。 一度目のテイクダウンを潰した直後にコビントンの左右を被弾したグリフィンが失速。コビントンはテイクダウンをたやすく成功させると立ち上がろうと背後を見せたグリフィンを背後からコントロールしつつ、コツコツと打撃を繰り出し続ける。残り時間10秒、レフリーのマーク・スミスに促されるようにコビントンが攻防をスタンドに戻したところで第2ラウンドが終了した。 ウェルター級史上2位のテイクダウン成功率を誇るコビントンは最終ラウンドが始まるとすぐにグリフィンをテイクダウン。グリフィンの右手首を右手で封じ、相手を背後から押しつぶしながら左手で強烈なパウンドを落とし続ける。2分間に渡りコビントンのパウンドを浴び続けるグリフィンの様子を確認したレフリーのスミスは両者の間に割って入り、TKOによる試合の終了を宣告した。時間は3ラウンド2分18秒だった。 圧倒的なレスリング&グラップリング能力でグリフィンを完封したフロリダのコルビー・コビントンは「誰の俺のペースにはついてこれない、ベルトだって俺のものだ。俺はやってやるぜ」と将来のベルト獲りを宣言し、その戦績を10勝1敗とした。一方、対戦相手のマックス・グリフィンはこれで12勝3敗。ほろ苦いUFCデビュー戦を経験した。 ミドル級 5分3ラウンド アルベルト・ウダ vs. マービン・ヴェットーリ サウスポーから鋭いミドル、そしてワンツーを見せたヴェットーリが即座にウダに組みついてテイクダウンを狙うが、ウダはすぐに体を入れ替えるとテイクダウンを成功させる。一度は下になったヴェットーリだったが、強引に上体を起こすと片足タックルでトップポジションを取り返す。ウダは相手をがっちりと4の字クローズドガードに捉え、ヴェットーリの頭を引きつける。残り時間1分、それまでポスチャーを崩されながらもしつこくパウンドを落とし続けたヴェットーリが一瞬の隙をついて立ち上がると数発のパウンドを落とす。これを嫌がったウダがカメになった瞬間、ヴェットーリはすかさず相手をアームインギロチンに捉えて引き込むと1ラウンド4分30秒、タップを引き出した。 UFCデビュー戦でブラジリアン柔術黒帯のウダを破り、戦績を11勝2敗と伸ばしたイタリアの新鋭、マービン・ヴェットーリは「キャンプを通じてずっと取り組んできたテクニックなんだ、あの形からは誰も予想していないからね」と試合を決したギロチンを振り返った。一方、UFC参戦までは9戦無敗の戦績を積み上げていたブラジルのアルベルト・ウダだったが、5月のジェイク・コリアー戦に続き2連敗。その戦績は9勝2敗となった。