日本時間2016年11月13日（日）に米国ニューヨーク州ニューヨーク市のマディソン・スクエア・ガーデンで開催されたUFC 205のメインカードの試合レポート。
ミドル級 5分3ラウンド
クリス・ワイドマン vs. ヨエル・ロメロ
日本時間2016年11月13日（日）に米国ニューヨーク州ニューヨーク市のマディソン・スクエア・ガーデンで開催されたUFC 205のメインカードで、次期UFCミドル級タイトル挑戦権をかけた一戦が実現し、元UFCミドル級王者のクリス・ワイドマンを衝撃的な飛びヒザ蹴りで粉砕したヨエル・ロメロが白星を飾った。その戦績を12勝1敗と伸ばしたキューバのアスレチック・モンスター、ロメロは「いろいろ言ってくれているようだが、マイケル、俺はお前のことを愛しているぜ、ボーイ。俺を覚えているだろ、ドイツでお前にレスリングを手ほどきしてやったよな？」と語り、会場内で試合を観戦していた現ミドル級王者のマイケル・ビスピンを挑発。独特の表現でその王座へ向けた欲望を表現した。
開始早々、ワイドマンの重たいインローがサウスポーに構えたロメレの右足を跳ね上げる。ワイドマンは軽やかなフットワークで相手の外を取りながら、右の蹴りを主軸に時折パンチを散らす。残り時間3分、ワイドマンがシングルで飛び込み、ロメロに尻餅をつかせるが、ロメルが立ち上がるとワイドマンはこだわらずに攻防をスタンドに戻す。再び無数の蹴りを繰り出しシングルに飛び込むワイドマンだが、ロメロは尻餅をついてもすぐに立ち上がる。残り時間30秒、3度目のテイクダウンからワイドマンが立ち上がるロメロのバックに回ったところで第1ラウンドが終了した。
ラウンドインターバルで、全身に水をかぶりインターバルの引き伸ばしを図るロメロに会場からブーイングが沸き起こる。しかし2ラウンドが始まると、ワイドマンのフットワークも止まり始め、相手の正面に立つ時間が目立ち始める。ワイドマンはロメロの強烈な左を警戒して要所で左に回りながら、キック、そしてシングルを織り交ぜロメロを押し戻そうと試みる。しかし残り時間1分40秒、それまで散発的にミドルを繰り出すだけだったロメロは、一度遠い距離からの低空タックルを見せるとすぐにワイドマンに組みつき支え釣り込み足でテイクダウンを成功。間髪入れずに立ち上がるワイドマンのバックを奪うとすぐにワイドマンをマットに引き倒し、コントロールしながらラウンドを終えた。
最終ラウンド、開始早々テイクダウンを狙って飛び込んだワイドマンにロメロが完璧なタイミングで飛びヒザ蹴りをヒット！ もんどり打って倒れたワイドマンにロメロが追撃のパウンドを3発落としたところでレフリーのマリオ・ヤマサキが試合の終了を宣告、時間は3ラウンド24秒だった。
なおこの結果、ワイドマンはその戦績を13勝2敗と落としている。