1年以上の時を経てジョン・ジョーンズがオクタゴンに舞い戻る。ただし、その彼の肩に金色に輝くチャンピオンベルトがないのは過去5年で初めてのこと。とはいえ、パウンド・フォー・パウンド首位につけるジョーンズの注目度は日本時間4月24日(日)に行われるUFC 197に出場するファイターの中でも郡を抜いている。 元ライトヘビー級王者であるジョーンズに多くの熱視線が注がれているのは先日開かれたメディアの電話インタビューでも明らかだった。“ボーンズ”ことジョーンズに質問が集中したのはもちろんのこと、インタビューに参加していた他の3選手も、さまざまな形でジョーンズに関する質問を受けたのだ。 ジョーンズがオヴィンス・サン・プルーと対戦するメインイベントの前に、セミメインイベントとして行われるフライ級タイトルマッチで相まみえるデメトリアス・ジョンソンとヘンリー・セフードには、ジョーンズとサン・プルーの一戦が目立ちすぎるがゆえに、セミメインイベントの影が薄くなっていると思うかと露骨な質問が浴びせられた。 それでも、「全然そんな風には思っていない」と答えたジョンソンはジョーンズのメインイベントが大きな注目を集めているとはいえ、彼とセフードにとっては何も変わらないと指摘。「皆がオレたちのことを見逃していようと、ジョン(ジョーンズ)とOSP(オヴィンス・サン・プルー)に注目していようが、オレにとっては何も変わらない」 一方、2008年の北京オリンピックでダニエル・コーミエと共にアメリカ代表としてレスリングに出場し、金メダルを獲得したセフードは「元チームメイトとずっとやってほしかったんだけどね。その対決を楽しみにしていたんだ。でも、ジョン・ジョーンズはその名前だけでとても注目される。確かに、1年ぶりの試合だけど、皆が彼の戦う姿に期待していると思うよ」とコメントしている。 「他の階級に比べると自分たち(のフライ級)はさほど注目されていないけど、ジョーンズみたいな選手がメインイベントを務める大会で、オレたちの試合がセミメインイベントに組まれるってことがものすごく重要なんだと思う」 2月にハファエル・カバウカンチを圧倒的な強さで倒し、試合の2週間前に負傷したコーミエの代役として召集されたサン・プルーは、ジョーンズとの試合において最大のカギを握るであろう部分はどこだと思うかといった質問や、対戦相手が久々にオクタゴンに上がるのに対してサン・プルー自身は過去15カ月に3試合を戦ってきたことが重要になると思うかと問われると、「ちょっとしたアドバンテージにはなるのかもしれないね」と返答。しかしながら、現在の総合格闘技界で最強と見なされるジョーンズに挑むにあたり、いかに準備を整えられるかが大きな課題だったと明かし、さらに、自身のつかんだチャンスをどれだけ生かせるかが重要だと思っているとも語っている。 「準備はしっかりできている。最後の試合以降もかなりのトレーニングをしてきたから、まだ休みも取っていないんだ。ジムにいないときは何かしらのトリートメントを受けている。例えば高圧室とか、カイロプラクターに見てもらったりとか、必ずいつもの調子をいじできるようにしている。だから当然だけどいい感じだし、ケージに入るときには100%の状態で挑む」 「全力を尽くして、ケージの中にすべてを委ねる。時には手加減しているように感じた状況もあったけど、今回はためらわない」 StrikeforceからUFCに転向後、7勝2敗の戦績を築いたサン・プルーは「チャンスでは何が起きても不思議じゃない。オレはチャンスをもらった。この対戦をオファーされて、それをつかんだからね。結局のところ、自分はチャンスを与えられる身であり、その機会が訪れればそこでベストを尽くすと付け加えている。
週末にラスベガスの舞台に上がるサン・プルー同様に、最も多くの質問を受け、スポットライトの中心にいたのはやはりジョーンズだ。 11月にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われる大会で、コーミエがライトヘビー級タイトルを懸けることに関心を示すと思うかと問われたジョーンズは“DC”への文句を口にしつつ、“破られない”記録をさり気なくアピールしてもいる。また、コーミエ負傷のニュースを聞いた時の見解も述べたジョーンズは1年以上に渡りオクタゴンを離れていたとあって、今回の試合とUFCに復帰することすべてが復活に向けたプロセスの大きな一部だと感じているとコメントした。 「もうすぐオレのベルトを取り戻せると思っていただけに、最初は少しガッカリしていたんだ。少し腹が立ったけど、自分は物事の良いところを見つけようとして、それをサインだと思って見るタイプだから、たぶん他の誰かと戦う必要があったんだと思った。おそらく先にオヴィンスと戦うべきだったんだと思う」 「このベルトを取り戻すことが、オレがこれまで馴染んできた生活を取り戻すのに重要な要素を占めると感じている。23歳からずっとチャンピオンだったし、過去5年間は世界で最もタフなやつらと戦ってきて、皆がオレを“チャンプ”と呼んだ。それがニックネームだったのに、今はその名がない」 「ニックネームを取り戻したいんだ。絶対にこの暫定王座を奪って、実際のチャンピオンの座も取り戻してみせる」