Strikeforceで5試合、UFCで6試合を終えたジアン・ヴィランテは自身のキャリアで多くの経験をしてきた。ダニエル・コーミエ対ジョシュ・バーネット戦の前座を務めた後、オクタゴンに足を踏み入れ、ニュージーランドや“ファイト・キャピタル・オブ・ザ・ワールド”と称されるラスベガスで戦い、さらにはブラジルでブラジル人相手に戦ってアウェーの洗礼を浴びるなど、まさに波瀾万丈だ。それ以上に劇的だったのが、昨年11月のUFC7戦目だ。オーストラリアのメルボルンにあるエティハド・スタジアムで5万6,000人のファンを前にアンソニー・ペロシュと戦った試合だ。「あれ以上ビッグなことはできないだろうな」とヴィランテは認める。「間違いなくクールな経験だったよ。リングに着くまで60から70ヤード(約54から64メートル)歩くのも風変わりだったけど、オレはあの試合を絶対に忘れないし、いい勝利で飾れてうれしいよ」もうすべてを知り尽くし、これ以上は何もないだろうと思ったところでまた新鮮な刺激を得てよみがえる、ヴィランテにとってはまさにそんな瞬間だった。「オレにはまだスパークが残っている」と彼は述べた。「オレは若い。まだ30歳だぜ。だからこれから経験しなきゃならないことがたくさんあるんだ。まだ金のベルトを腰に巻いていないんだから、それが次の目標だ。オレのキャリアで唯一残されているのはそれだ。何よりも手に入れたいものだよ」ロングアイランド出身のヴィランテは着実にその道を歩んでいる。過去4戦で3勝している彼はその間に2度のノックアウト勝利と2度のファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得しており、唯一の敗北は昨年7月のトム・ローラー戦だ。だが、オーストラリアでペロシュと向き合ったヴィランテは自信に満ちあふれており、その段階で勝利はほぼ決まっていたといえる。「ブロックはされたけど、オレが最初のパンチを繰り出した後は、相手のボディランゲージと表情が少し読めるようになった」と3分以内でノックアウト勝ちを決めたペロシュ戦についてヴィランテは語った。「オレのショットをブロックしてダメージを被っていれば、食らった側はかなりひどいことになる。だから、試合はオレの手にあるって分かっていた。はっきり言ってオレは戦うほとんどの相手よりもデカいし、強い。彼らと向き合った時に、オレは身体的にすごく優位だと感じるんだ。その自信は常に感じている。過去にはちょっとばかり自信過剰になって調子に乗り、足をすくわれて失敗したこともある。でも、階級の中でも体がデカく、力が強いってのは幸運だったよ。205ポンドってのはたいていの人にはデカすぎるんだろう」彼の大きさに圧倒されたペロシュは引退を発表した。しかし、試合後のヴィランテはあまりうれしそうな様子ではなく、一見すると彼が敗者のようにも見える表情だった。時間の経過とともにその反応は変化している。「常に不満は残るものさ」と彼は述べた。「見直してみると、あの場で思ったほど悪くなかったよ(笑)。時々、どうにもピリッとしないなと感じることがあるんだ。パーフェクトな試合をするのは難しい。オレはまだパーフェクトな試合ってのを経験していないけど、近づいてはいる。次がそうかもしれないんだ。ショーの舞台としては申し分ないしな」これほど正直な言葉があるだろうか。彼は日本時間の6日(日)にラスベガスでグローブをはめ、イリル・ラティフィと対戦する。UFC 196のメインカードだ。ライトヘビー級のマッチが行われるのはプライムタイム。両者は現在ランキングの15位付近にいるが、ここで勝てばトップ10への切符が手に入るかもしれない。ヴィランテにとっては待ちに待った機会であり、本人はすっかりその気だ。「そろそろいい頃合いろう。少しプッシュし始めなきゃな」と彼は述べた。「オレはかなり自信があるぜ。それが何より大事なことだ。するべきことが分かるまで少し時間はかかったけど、今はずっと満足しているし、落ち着いている。オレはこの階級で誰でも倒せるんだ。チャンスをつかむのが時間の問題だといいけどな。必要なのはそれだけ。オレはいつでも行けるぜ」