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ジョンソンが圧勝で王座防衛、バルボーザはペティスに快勝

日本時間4月24日(日)、ラスベガスにあるMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたUFC 197のメインカード(メインイベントを除く)の結果は以下の通り。



セミファイナル
フライ級タイトルマッチ 5分5ラウンド
デメトリアス・ジョンソンvs. ヘンリー・セフード


 



最軽量級の絶対王者ジョンソンは、昨年4月に堀口恭司を5R圧倒した上で一本勝ちを収めた後、昨年9月には最強の挑戦者と見られたジョン・ドッドソンにも判定で完勝。打撃、レスリング、サブミッションを極めてハイレベルな時点で融合したスタイルで、まさに盤石の強さを見せつけている。

対する、フリースタイルレスリング北京五輪の金メダリストのセフードは、プロデビュー以来10連勝中。世界最高峰のレスリングに加えてボクシング技術にも磨きをかけており、絶対王者ジョンソンがまだ制していない最後の強豪だ。

1ラウンド。オーソドックスから前に詰めてゆくセフードに対して、スイッチをしながら回る王者ジョンソン。やがて両者組み合うと、セフードが大内刈りでテイクダウンに成功。しかしバタフライガードを取った王者はすぐに足を効かせて距離を取って立ち上がる。さらに組み付いたジョンソンは首相撲から強烈な膝を顔面にヒット。さらに肩パンチやヒジを当てる。さらに首相撲からの膝をボディから顔面に入れると、これが効いてふらついたセフードに王者はラッシュをかけ、さらに強烈なボディに膝! 崩れ落ちたセフードにパウンドの追い打ちをかけると、2分49秒でレフェリーが試合を止めた。

五輪王者にレスリングで優位に立たれても、柔術でそれを凌いでさらにクリンチからの多彩な打撃で圧倒。総合力の強さを見せつけた絶対王者は「特にゲームプランはなかったんだ。ただファイトするためにここに来たのさ。僕のクリンチはとてもデンジェラスだ。首相撲から膝をレバーに入れた時に、向こうがううっとうめいたので、これでゲームオーバーだって分かったよ。これがオーガニック(有機的)な戦いだ。そして僕こそがパウンド・フォー・パウンドにおける世界のベストだ。これからもそれを証明するために戦い続けるよ」と語った。



ライト級 5分3ラウンド 
アンソニー・ペティス vs. エドソン・バルボーザ


 



ライト級屈指のストライカー同士の対戦となったこの試合。変幻自在の蹴り技を持つ元UFCライト級王者のペティスは、昨年3月にハファエル・ドス・アンジョスに判定負けで王座から転落した後、今年の1月にもエディ・アルバレスに判定1-2で惜敗。どちらの試合も要所で抑え込まれての敗戦だけに、レスリングの強化に課題が残る。

対して、強烈なローに定評のあるバルボーザも、前回はトニー・ファーガソン相手に大熱戦を繰り広げたうえ、ブラボーチョークに屈している。両者ともライト級タイトル戦線に残るためには負けられない試合だ。

1ラウンド。オーソドックスに構えてローを繰り出すバルボーザに対し、ペティスはスイッチを繰り返し回りながら手と足で細かいフェイントを放って行く。前に出るペティスに対して、バルボーザがカウンターの左フック、右ストレートを当てる。対するペティスはテイクダウン狙いから、豪快な跳び後ろ廻し蹴りを放っていった。

2ラウンド。前に出てジャンピングハイキックや飛び膝、そして強烈なミドルを放つペティスに対し、バルボーザはよく見てカウンター。1ラウンドに続いて左フックがペティスの顔面を捕らえる場面が目立った。

3ラウンド。前2ラウンドでやや打ち負けている感のあるペティスは、前に出て変則的な側転蹴りを放つが当たらず。バルボーザは冷静にカウンターのジャブやローを当ててゆく。さらにバルボーザは鋭いインローやミドルをヒット。前に出ようとするペティスに、さらにバルボーザはインローを何度もヒット。終盤ペティスは後ろ廻し蹴りや飛び膝を繰り出すが、バルボーザは軽くかわしてみせた。

3Rに渡る打撃戦の判定は、3-0(30-27, 29-28, 29-28)でバルボーザに。元王者からキャリア最大の一勝を挙げた勝者は「ジーザス・クライストに感謝をしたい。すごくハードに練習してきた。今日みたいな試合をすれば誰も僕を止めることはできないよ。とにかく僕の戦いをするというのがゲームプランだった。僕が右を蹴ると向こうは右のパンチでカウンターして来たから、それならこちらは(左で)インローを打ってやろうと思ったのさ」と語った。

敗れたペティスは3連敗。レスリングの攻防を制された前2戦と異なり、今回は得意分野の打撃での痛恨の敗戦となってしまった。

ミドル級 5分3ラウンド 
ロバート・ウィテカー vs. ハファエル・ナタウ


 



TUFスマッシズ優勝者にしてオーストラリア出身のウィテカーは、ミドル級に転向以来無敗。ブラッド・タヴァレスや鳥人ユライア・ホールといった評価の高い相手に快勝している。対するブラジルのナタウもここのところUFC4連勝中。前回はケヴィン・ケイシーにKO勝利を収めており、持ち前の柔術に加えて打撃技術の進歩を見せつけている。



1ラウンド。オーソドックスに構えたウィテカーがジャブを放ちながら距離を詰めてゆくと、ナタウはスイッチをしながら足を使って周り、ローを放って対抗。やがてウィテカーのハイをかいくぐったナタルが組み付いてテイクダウンを狙うが、ウィテカーは振りほどく。終盤ウィテカーの左フックと右ストレートがヒットし、効いたナタルが膝を付く場面があった。

2ラウンド。ナタルはローを放ってはテイクダウンを仕掛けるが、ウィテカーは振りほどく。ウィテカーの前足である左の太ももはナタルの度重なるローで赤く腫れ上がっており、ウィテカーは前進を繰り返ししつつも、スイッチしてローを避ける場面が増えてくる。前に出るウィテカーのワンツーとナタルのカウンターのロー、どちらも有効打を当てる激しいスタンドの攻防が続いた。

3ラウンドも打撃の攻防が続く。強烈なローを繰り出し続けるナタルに対して、足のダメージも気にせず攻撃を続けるウィテカーは、スイッチしての関節蹴りを折り混ぜつつ、鋭い左右のパンチを当ててゆく。終盤ウィテカーはパンチからの右ハイをヒット。ナタルに再び膝を付かせてみせた。

激しい打撃戦の判定は3-0(30-27, 30-27, 29-28)でウィテカーに。ローのダメージにもめげず前に出続けた勝者は「実は最初のラウンドに拳を痛めていたんだけど、あえてコーナーには何も言わなかったんだよ。そして強い打撃ももらってしまったよ。ローは痛かったけど、向こうがタフなことは分かっていたし、僕はそんな相手と戦争をする覚悟ができていたからね」と語った。



フェザー級 5分3ラウンド 
ヤイール・ロドリゲス vs. アンドレ・フィリ


 



メキシコ出身、TUFラテンアメリカ勝者のロドリゲスはUFCに登場以来3連勝中。対するチーム・アルファメール所属のフィリも前回はガブリエル・ベニーテスに1RKO勝利。勢いのある若手同士の激突がこの日のメインカードのオープニングを飾る。

1ラウンド。フィリがオーソドックスの構えからジャブを放ち距離を詰めようとするが、ロドリゲスは軽快なフットワークでスイッチを繰り返しながら、豪快な後ろ回し蹴りを繰り出す。やがてフィリの蹴り足を取ってテイクダウンに成功したロドリゲスは、強烈な鉄槌を落とした後、胸を合わせてハーフで抑え、さらにサイドポジションを奪取。やがてフィリは距離を取って脱出に成功。スタンドで再びプレッシャーをかけ、終盤はテイクダウンのお返しを決めるが、ロドリゲスはすぐに立ち上がった。

2ラウンド。前に出るフィリに対し、変則的な蹴りで距離を取るロドリゲスは、やがて見事なタイミングでカウンターのダブルレッグでテイクダウンに成功。鉄槌を落とすがフィリも距離を取って立ち上がる。その後、逆にロドリゲスは、右足で関節蹴りを見せた後、それをフェイントにして左でジャンピングハイキック! これがスマッシュヒットしてフィリは昏倒。2分25秒でKO勝利を収めた。

(ハイライト映像として今後何年も繰り返し映し出されるような)ハイライト・リールKOと呼ぶに相応しい、あまりにも見事なKO勝利を得たロドリゲスは、「アンドレ、お前は素晴らしい選手だったよ。僕は毎日素晴らしいコーチに囲まれてハードな練習をしているんだ。フィニッシュの蹴りはチャンスがあったからいったんだ。向こうが目を閉じていたのが分かったからね」と語った。