日本時間11月6日(日)、 メキシコ・メキシコシティにあるアレナ・シウダ・デ・メヒコで行われたUFCファイトナイト・メキシコシティにおけるプレリミナリーファイト(前座試合)後半戦の試合レポート。
バンタム級 5分3ラウンド
エリック・ペレス vs. フェリペ・アランテス

ルチャ・リブレ(プロレス)のマスクを着用しての入場でもおなじみのエリック・ペレスは、ここのところ2連勝と調子を上げている。対するブラジルのアランテスも同じく2連勝中だが、今回は体重オーバーでギャラの20%の罰金が決定している。
1ラウンド、両者オーソドックス。右ローを積極的に放つアランテスに対し、地元の「ゴヒート」チャントに乗ったペレスは軽快なステップでカウンターを狙う。やがてアランテスの蹴り足を取ったペレスがテイクダウンに成功。ハーフで胸を合わせて抑えるが、アランテスは距離を作ると下から足を搦めて外ヒールに。一瞬顔を歪めながらもスピンしてエスケープしたペレスだが、アランテスはこれに乗じて上のポジションを奪取した。
ガードの中に入ったアランテスは、ペレスの腕十字狙いを防ぐと膝をペレスの股間に入れて片足を超えてそのまま腕十字へ。しかしペレスは腕を引き抜いて上を取り返すと、強烈なパウンドとヒジ。優位な体勢でラウンドを終えた。
2ラウンド。躍動感溢れるローやハイ、飛び膝を放つアランテス。対するペレスは、1ラウンドのヒールで膝を痛めたか、左膝の動きがおぼつかない。アランテスはそこを狙って右ローを放つと、ペレスはその足を取って倒して上に。ハーフで胸を合わせてパウンドを放ったペレスは、やがてマウントを奪取! ヒジやパンチを放ってゆく。
しかしここでTKシザースの形でペレスのバランスを崩したアランテスは、脇を差すと一瞬でペレスのバックに! そのまま四の字フックを固めてチョークを狙う。しかしペレスはそれを凌ぐと、身体をズラして正対して上を取り返し、再びハーフで胸を合わせ抑え込む。大歓声の中沸き起こった「メヒコ!」チャントに応えてサイドを取ったペレスは、このラウンドも有利な体勢で終えた。
3ラウンド。左膝が不安定なペレスはパンチで前に出てのテイクダウンを狙うが、アランテスは突き放して鋭いジャブを放つ。さらにバックフィストを狙うアランテスだが、ペレスはかわしながらテイクダウンに成功し、すぐにサイドを取ると細かいパウンドを落としてゆく。なんとか距離を作ろうとするアランテスだが、ペレスは巧みに上から重心をそ移動しながらサイドをキープする。
それでも脇を差して立ち上がることに成功したアランテスは、前に出てはハイや飛び膝、ローで攻撃。ペレスは不安定な左膝のまま下がりながらも右のカウンターを返してゆく。終盤、打ち合いのなか体重のかかったペレスの左膝がついに崩れる。それに乗じて上になったアランテスはマウントを奪うと、残り 12秒で肩固めに! しかしペレスは耐え抜いて試合終了した。
激闘の末の判定は2-1(28-29, 29-28, 29-28)で ペレスに。左膝の負傷にもめげずに戦い抜き、執念の地元凱旋を果たした勝者は「1ラウンドで膝をやってしまったのは分かったよ。だから蹴りや打撃で戦うのはやめたんだ。でも今日は勝たなくてはならなかった。みんなをがっかりさせるわけにはいかないからね。みんなありがとう!」と語った。
バンタム級 5分3ラウンド
マルコ・ベルトランvs. ジョー・ソト

地元メキシコのベルトランは、UFCデビュー以来3連勝中と勢いに乗っている。
対するソトは、UFCデビューでいきなり当時の王者TJディラショーに挑戦、善戦をしたこともあるグラップラー。前回はクリス・ビールにチョークで一本勝ちを収めて連敗を脱出している。
1ラウンド、両者オーソドックスで距離を取る。リーチに勝るベルトランは軽快なステップからの前蹴りやハイを繰り出す。対するソトは飛び込んでの打撃からシングルレッグ。ベルトランが尻餅を付きながらもスイッチを狙って背中に付きかけると、ソトは前転して足関節狙い。 そのまま足を内側で三角に組むインサイド・サンカク(サドルロック)のポジションを作ったソトは、ベルトランの右足を伸ばすと内ヒールへ! 1分37秒、一瞬でベルトランがタップした。
現在、グラップリングシーンで俄然注目を浴びているインサイド・サンカクからの足関節を決めてみせたソトは、「ずっとこのメキシコで戦いたかったんだ。そして柔術コーチのデイヴィッド・トレルに感謝だ。足関節は彼に教えてもらったんだよ。これは彼の技だ。コーチ・オーヤマにも感謝だ」と語った。
ウェルター級 5分3ラウンド
エリック・モンターニョ vs. マックス・グリフィン

地元メキシコのモンターニョ、敵地に乗り込んで戦う米国のグリフィン、双方とも前戦を落としており、なんとしても連敗は避けたいところだ。
1ラウンド、両者オーソドックス。中に入ろうとするグリフィンに対し、リーチに勝るモンターニョは距離を取ってのローや右ストレートを狙う。やがて踏み込んだグリフィンの右が、モンターニャの耳の後ろにヒット! 背中を向けるように崩れたモンターニョに、グリフィンは背後からパウンドの連打! 一方的になったところで45秒、レフェリーが試合を止めた。
見事な1ラウンドKO劇を見せたグリフィンは「前回はUFCデビューで精神的にも飲まれてしまったけど、今回は自分の戦いができたよ。これが僕だ。これからみんな倒すよ。メキシコ、ありがとう!」と語った。
バンタム級 5分3ラウンド
エンリー・ブリオネス vs. ダグラス・シウバ・ジ・アンドラージ

地元メキシコのブリオネスは、昨年7月、今をときめくコーディ・ガーブランドに敗れて以来のUFC登場。対するブラジルのジ・アンドラージは、昨年2月にコーディ・ギブソンに判定勝利を収めて以来のオクタゴンとなる。
1ラウンド 、両者オーソドックスからブリオネスがジャブで前に出れば、ジ・アンドラージは右のカウンターを狙う。終盤ワンツーを効かせたブリオネスが連打で攻勢に出るが、ジ・アンドラージは凌いでみせた。
2ラウンド。ジ・アンドラージは、ワンツーで前進するブリオネスに右フックを合わせ、後頭部をヒットしてぐらつかせる。それでも前に出るブリオネスだが、ジ・アンドラージは再びカウンターの右をヒットしてダウンを奪う! ブリオネスはすぐに立ち上がって飛び膝で逆襲に出るが、ジ・アンドラージはそこにジャブを合わせて再びダウンを奪取。勢いに乗ったジ・アンドラージは、終盤テイクダウンまで決めてみせた。
3ラウンドも前に出るブリオネスと、カウンターを狙うジ・アンドラージという展開が続く。強引に詰めて至近距離からのフックの連打に出るブリオネスだが、ジ・アンドラージが逆に左のヒジをヒット! ぐらつきながらもこらえて前に出ようとするブリオネスに、今度はジ・アンドラージが右のバックフィストをスマッシュヒット! ブリオネスが崩れ落ちると、2分33秒でレフェリーが試合を止めた。
見事なカウンターストライキングを見せて、敵地で勝利を得たジ・アンドラージは「神のおかげで復活できた。デイナ・ホワイトをはじめとする関係者に感謝したい。またここに戻って来るよ」と語った。