日本時間5月30日(月)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスにあるマンダレイ・ベイ・イベント・センターで行われたUFCファイトナイト・ラスベガスのメインカード(セミメインイベントまで)の結果は以下の通り。
【セミメインイベント】
フェザー級 5分3ラウンド
ヘナン・バラオン vs. ジェレミー・スティーブンス

バラオンは言わずと知れた元バンタム級王者。TJディラショーにタイトルを奪われ、リターンマッチでもTKOで敗れてしまったかつての絶対王者は、一つ階級を上げフェザー級で今回復帰戦を迎える。
対するスティーブンスはフェザー級屈指の強打者。前回はマックス・ホロウェイに判定で敗れてしまったものの、ランキング9位につけている。
1ラウンド。オーソドックスから鋭いローを打ち合う両者。スティーブンスのローをキャッチしたバラオンは、右ストレートのカウンターをヒット。その後両者はテイクダウンを狙い合うが、どちらも許さず。終盤前に出て強振するスティーブンスに対し、バラオンはワンツーを見せてからタックルに入り、背後に回ってみせた。
2ラウンド。バラオンは上を打つと見せかけてのテイクダウンに入るが、スティーブンスはディフェンス。やがて前に出たスティーブンスが強烈な右アッパーをヒット! ぐらついて下がったバラオンにスティーブンスはさらに右のアッパー、フック、ストレートを放ってゆく。
バラオンはテイクダウンに入るが、スティーブンスは素早く反応して脇を差し返す。動きが落ちて来たバラオンに対し、パンチで前に出続けるスティーブンスは、強烈な右ストレートと左フックをヒット!終盤、バラオンは見事なタイミングでダブルレッグを決めるが、スティーブンスはすぐに立ち上がってみせた。
3ラウンド。距離を詰めて強振するスティーブンスだが、スタミナを回復したバラオンも鋭いカウンターを返してゆく。後半バラオンはダブルレッグからスティーブンスに尻餅を付かせると、そのまま背後に回ろうとするが、スティーブンスは正対することに成功。
残り1 分。スティーブンスは強烈な右ストレートをヒット。さらに前に出るスティーブンスにバラオンがカウンターの左フック。最後はお互いの拳が交錯するなかで試合は終了、死力を出し尽くして戦った両者は抱き合った。
激戦の末判定は3-0 (3者とも29-28)でスティーブンスに。正確さを増した打撃と見事なテイクダウンへの反応でキャリア最大の勝利をあげたスティーブンスは、神とUFCに感謝の言葉を述べ、さらに姪の卒業への祝いの言葉を述べた後、「(バラオンがタフなのは)まったく驚かなかったぜ。奴は本当のチャンピオンだ。でもこの階級で俺と戦うべきじゃなかったな!」と語った。
ウェルター級 5分3ラウンド
タレック・サフィジーヌ vs. リック・ストーリー

ベルギー出身の実力者サフィジーヌは、今年1月にジェイク・エレンバーガーに完勝してランキングを10位に上げてきている。
対するストーリーは、2014年の10月にグンナー・ネルソンに判定勝利し、プロ初敗北を味合わせて以来のオクタゴン登場。現在ランキングは11位だ。
1ラウンド、両者サウスポー。右のジャブやフックで前に出たストーリーはシングルレッグでテイクダウンを狙うが、サフィジーヌは振りほどいて死角からのハイを放つ。さらに前に出たストーリーは組み付いて投げを放つが、サフィジーヌはすぐにスクランブルで立ち上がる。その後もストーリーはパンチから組み付いてサフィジーヌをケージに追い詰め、ボディに連打を放っていった。
2ラウンド。前に出るストーリーをサフィジーヌは右のハイやローで迎撃。やがて、蹴りを放ったストーリーがバランスを崩した所でサフィジーヌが上を取るが、ストーリーはすぐに立ち上がる。その後もストーリーは前に出て組み付き、ケージに押しつけてはボディを放ってゆく。ストーリーが距離を取りたいサフィジーヌをケージに固定する展開が続いた。
3ラウンドもパンチで前に出て組み付きにゆくストーリーと、それを振りほどいては距離を取って蹴りを放つサフィジーヌという攻防が続く。終盤サフィジーヌはカウンターの右フックを当てるが、ストーリは前進し続けた。
判定の結果は3-0 (30-27、29-28、29-28)でストーリーに。持ち前の馬力で前に出続けて勝利を掴み取ったストーリーは、満面の笑みで「テレクのテイクダウンディフェンスはすごく良かったよ。いくつかの怪我を直して、これだけ長い欠場を経てカムバックができた。よりスマートな戦いを心掛けたんだ。スタミナの問題もなかったよ」と語った。
ミドル級 5分3ラウンド
クリス・カモッツィ vs. ヴィトー・ミランダ

カモッツィは前回、大ベテランのジョー・リッグスに1ラウンド膝蹴りでTKO勝利。対するブラジルのストライカー、ミランダも前回マルセロ・ギマラエスに打撃でTKO勝利しており、波に乗っている同士の対戦だ。
1ラウンド。前に出るサウスポーのカモッツィに対して、オーソドックスのミランダは回りながら迎撃し、右ミドルを放ってゆく。やがてカモッツィの蹴りをキャッチしてバランスを崩させたミランダは背後に回るが、カモッツィは前転してお互い足関節を狙える体勢に。足が絡み合った体勢で両者は打撃を交換した。
2ラウンド、ミランダのミドルに合わせて、足を払ってみせたカモッツィは上のポジションを奪取。さらに亀になったミランダの背後に付くと細かいパンチやボディへの膝を入れてゆく。さらにミランダの背中を付けさせたカモッツィは強烈なパウンドとヒジを連打して、ミランダの顔面を血に染めた。
3ラウンド。スタンドでミランダのバックに回ったカモッツィは、抱え上げてのテイクダウンに成功。そのままサイドを奪ったカモッツィは、細かい肘を当ててゆくがミランダも立ち上がる。後のないミランダは、残りのスタミナを振り絞って前に出て蹴りを放つが、カモッツィはよく見て回りながらジャブで迎撃し、有効打を許さなかった。
判定は3-0 (3者とも30-27)でカモッツィに。勝者は「すごくいい気分さ。相手はタフだったよ。フィニッシュしたいと思っていたんだけどね。それでも打撃の調子も良かったし、相手の有効打も貰わなかったし、本当に良かったよ。最終ラウンドはよく狙ってスマートに戦ったんだ。次はトップ10のうちの誰かと戦いたいね」と語った後、米国の兵士たちに感謝の言葉を述べた。
ウェルター級 5分3ラウンド
ホルヘ・マスヴィダル vs. ロレンツ・ラーキン
日本の戦極でも活躍したマスヴィダルは、昨年11月の韓国大会のメインイベントにて元ライト級王者のベンソン・ヘンダーソンと対戦。一進一退の大激闘を繰り広げた末、判定1-2で惜敗して以来の登場だ。
対するラーキンも今年の1月、アルバート・トメノフに判定1-2で惜敗。ランキング入りのために連敗を避けたい両者による対決となった。
1ラウンド、オーソドックスからジャブで距離を測る両者。お互いローを交えて様子を見る展開が続いたが、後半マスヴィダルがプレッシャーを強めて右ストレートをヒット。さらに両者は距離を詰めるが、終盤ラーキンの指がマスヴィダルに入るアクシデントが発生し、しばらく試合は中断された。
2ラウンド。マスヴィダルが距離を詰めてコンビネーションを放つと、ラーキンも鋭いカウンターで迎撃。ラーキンが強烈な右ストレートやアッパーを当てれば、マスヴィダルもヒジを返してゆく。終盤前に出たマスヴィダルにラーキンがカウンターのダブルレッグを決めて、上の体勢でラウンドを終了した。
3ラウンド、距離を詰めたマスヴィダルは、組み付いて来たラーキンをスタンディングのギロチンで締め上げる。ラーキンが凌ぐと両者は至近距離で激しい打ち合いに。再びラーキンをギロチンに捕らえ今度はグラウンドで締め上げたマスヴィダルは、凌いで立ち上がったラーキンのバックに付くが、ラーキンはそれを振りほどく。
残り1分。組み付いたマスヴィダルは、ケージにラーキンを押し付けると至近距離からの強烈な左右の肘、パンチ、膝をヒット。しかし終盤ラーキンも体勢を入れ替えてみせた。
一進一退の攻防が続いたこの試合の判定は2-1(29-28, 28-29, 29-28)でラーキンに。勝者は「勝って嬉しいけど、目を付いてしまったのは申し訳なかった。プロとしてはじめてだよ。男らしくそれを受け入れたマスヴィダルには謝りたい。僕のことを追っかけてくれているファンたち、あのテイクダウンを見たかい? 次の相手は誰でもかまわない」と語った。
ライト級 5分3ラウンド
ジョシュ・バークマン vs. ポール・フェルダー
TUF2に参戦したベテランのバークマンは、今年の2月にK.J. ヌーンズを下しライト級デビュー戦を 勝利で飾ってみせたところ。対するフェルダーは1月、ダロン・クルックシャンクから3ラウンドにチョークで逆転の一本勝ち。連勝して浮上を狙う両者による戦いだ。
1ラウンド。じりじりと距離を詰めるオーソドックスのフェルダーに対し、サウスポーで回りながら横蹴りやローを放つバークマン。前に出て来るフェルダーにカウンターのフックを当てたバークマンは、さらにダブルレッグでテイクダウンに成功し、フェルダーに立ち上がられた後も脇を差して優位な体勢を保った。
2ラウンドも、前に出るフェルダーと回って蹴りを放つバークマンという展開が続く。後半になるとフェルダーが至近距離からのヒジや左右のフックを当てる場面が目立ってきた。さらに終盤、組み付いて来たバークマンを差し替えしたフェルダーは、背後に回ることに成功した。
勝負の3ラウンド。強振するバークマンに対し、フェルダーはかわしながら右のカウンターを当てる。後半組み付いたバークマンは、フェルダーをケージ際に追い詰めてテイクダウンを決めるが、フェルダーはすぐに立ち上がって体を入れ替えて強烈なヒジ、バークマンは鼻から大量出血することに。
終盤レフェリーによるブレイクが入った後、バークマンは組み付いてテイクダウンを奪取。押され気味だったこのラウンドだが、最後は有利な体勢で終わらせた。
判定の結果は3-0(3者とも29-28)でフェルダーに。2連勝を飾ったフェルダーは、「UFCからいいチャンスを与えてもらって、今回もジョシュ・バークマンのようなウォリアーと戦えて嬉しいよ。このまま連勝を続けたいね。ウェイトカットもうまくいったし、練習もたった30秒のブレイクで5分間53ラウンドもこなしたから、調子は最高だった。またすぐに試合したいよ」と語った。