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ストルーフェがビッグフットを秒殺!

日本時間2016年5月9日(日)、オランダ・南ホラント州ロッテルダムにあるアホイ・ロッテルダムで行われたUFCファイトナイト・ロッテルダムにおけるメインカードの試合レポート。

ヘビー級 5分3ラウンド
アントニオ・シウバ vs. ステファン・ストルーフェ




試合開始と共にシウバがストルーフェに突進し金網に押し込むが、押し込まれながらもストルーフェが右アッパー、そして右のヒザを突き上げる! この右ヒザを腹部に受けたシウバがバランスを崩し、一度はマットに倒れこむがそこからしぶとく片足タックルでしがみつく。金網を背にしてこのタックルを受け止めたストルーフェはがら空きの相手の側頭部に右ヒジを連打! この猛烈な右ヒジの集中砲火を浴び、動きが完全にとまったシウバを見て、レフリーのリオン・ロバーツが両者の間に割って入ると1ラウンド16秒でTKOによる試合の終了を宣告した。

試合後にストップに対して抗議の意思表示を見せたシウバだったが、あれだけの打撃を動きなく被弾したとあっては、レフリーの判断は適切だったと言わざるを得ないだろう。ベテランのシウバを1分もかからずに粉砕した地元オランダのステファン・ストルーフェはこれで31勝8敗。直近の5試合で2勝3敗とふるわないが、この地元での快勝をきっかけに“摩天楼”の快進撃を期待したいところだ。一方、昨年8月のソア・パレレイ戦で待望の白星を獲得した日本でもおなじみのビッグフット・シウバだが、その後のマーク・ハント戦に続き2連敗。そのプロ通算戦績は19勝9敗1分けだが、UFC通算戦績3勝6敗1分けとUFCでは苦しい戦いが続いている。

ウェルター級 5分3ラウンド
アルバート・トメノフ vs. グンナー・ネルソン




ゆったりとハイタッチを交わしたネルソンはガードを下げた伝統派空手独特の構えから積極的に飛び込み鋭い打撃を繰り出してゆく。トメノフはネルソンの飛び込みにやりにくさを感じたのか、すぐに距離を詰めると相手の飛び込みの距離を潰しにかかる。そこでネルソンは待ってましたとばかりに胴タックルでトメノフからテイクダウンを奪うと、間髪入れずにフル・マウントを奪取! しっかりと両足を相手の足首に絡めてブリッジを潰しつつ、狙いすましたヒジをトメノフの顔面に打ち下ろす。残り時間30秒少々でトメノフは暴れてスタンドに戻すことに成功するも、これといった反撃を見せることはできなかった。

オーソドックスのトメノフがオクタゴンの中央から鋭い打撃を繰り出すもの、ネルソンはスタンスを左右にスイッチしながらこれをいなすと2分過ぎに胴タックルからの小外掛けでテイクダウンに成功。トメノフが不用意にブリッジを打つとしっかりとそのバックを奪う。ネルソンはトメノフの顎にその右腕を巻き付けると、渾身の力で締め上げる!これにはタフなトメノフもタップ以外に為す術なし。

2ラウンド3分15秒でアルバート・トメノフの連勝を5で断ち切った、アイスランドのグンナー・ネルソンはこれで15勝2敗1分け。ランキング13位のトメノフを圧倒してみせたネルソンが週明けにはウェルター級ランキングの15位入りを果たすことは間違いないだろう。一方、これまでそのグラウンドの実力は未知数だった、ロシアのトメノフは17勝3敗。ヘンゾ・グレイシー直伝の黒帯柔術家ネルソンが相手とあっては、グラウンドでの攻防はさすがに分が悪かったようだ。

女子バンタム級 5分3ラウンド
ジャーメイン・デ・ランダミー vs. アンナ・エルモス




地元オランダのジャーメイン・デ・ランダミーの名前がコールされると、場内には大歓声が沸き起こる。大きなリーチ差を有する“史上最強の女子キック・ボクサー”デ・ランダミー(キックボクシング戦績46勝0敗)はエルモスに距離を詰められると即座に相手を首相撲に捉え、膝を突き上げる。デ・ランダミーを金網に押し込みテイクダウンを狙うエルモスだが、デ・ランダミーはしっかりと腰を落としこれを許さない。距離が空くとデ・ランダミーの鋭いパンチがエルモスを襲い、思わず頭が下がると即座にデ・ランダミーに首相撲に捉えられてしまう。金網際で相手をがっちりとタイ・クリンチに捉えたデ・ランダミーは高く突き上げるヒザを数発繰り出し相手の意識を顔面に集めると、突如その鋭いヒザをエルモスの腹部に突き刺した。この一撃でエルモスが腹部を抑えながら崩れ落ちると、レフリーのリッチ・ミッチェルが即座に両者の間に割って入り、1ラウンド3分46秒に試合の終了を宣告した。

「ベルトをオランダに持って帰りたいの!」と高らかに王座獲りを宣言したジャーメイン・デ・ランダミーはこれで6勝3敗。一方、ほろ苦いUFCデビューとなったデンマークのアンナ・エルモスは3勝1敗となった。

ライトヘビー級 5分3ラウンド
ニキータ・クリロフ vs. フランシマー・バローゾ




これまでのプロ戦績19勝のすべてを1ラウンド・フィニッシュで記録しているクリロフは序盤から速いペースで多彩な打撃を繰り出し距離を詰める。金網際まで押し込まれたバローゾがこれに獰猛なパンチで応じると、会場は大歓声を両ファイターに送る。ラウンド中盤にバローゾがきれいな右アッパーからクリロフに組み付き、テイクダウンに成功したかと思われたものの、クリロフは前転ニーバーのフェイントからうまく攻防をスタンドに戻す。すぐに伸びのあるパンチの連打でバローゾに組み付いたクリロフが、ラウンド終了間際には上手く空間を作ると左右のパンチ、そしてハイキックを披露した。

第2ラウンドが始まると即座に飛び込むような打撃と共にクリロフが突進! バローゾは上手く体を入れ替えるとテイクダウンを成功させたものの、クリロフは即座にブリッジでトップポジションを奪いかえすと、パウンド、そして肩パンチでバローゾを痛めつける! バローゾも下からの鋭いアップキック、そしてトライアングル・チョークで応戦したものの、トライアングル・チョークから強引に頭を引き抜いたクリロフは間髪入れずに相手の足を超えるとそのバックを奪取。しっかりと両足を入れながらその右腕でバローゾの顎の上からチン・ロックの様なリア・ネイキッド・チョークを食い込ませ、2ラウンド3分11秒にタップを引き出した。

ブラジリアン柔術黒帯からタップを奪ってみせたクリロフは、「すでに黒帯柔術家からタップは奪ったことがあるからね」と、その偉業にも涼しい顔。その戦績は20勝4敗、20フィニッシュ勝利と驚異的だ。現在ライトヘビー級14位にランクインするウクライナのニキータ・クリロフと、今後に実現するであろう上位ランカー達との戦いは見逃せないものとなりそうだ。対するブラジルの名門ノヴァ・ウニァオンのフランシマー・バローゾは18勝5敗と戦績を落とした。

女子ストロー級 5分3ラウンド
カロリーナ・コバルケビッチ vs. ヘザー・ジョー・クラーク




元KSWストロー級王者のコバルケビッチに対して、クラークはコンパクトな構えからしっかりと顎を引き、オクタゴンの中央を支配する。コバルケビッチはリードの左を大きく前に突き出し空間の支配を試みているが、クラークの右がその外側からたびたび相手を捉えている。クラークは何度も押し込みからのテイクダウンを狙うが、コバルケビッチはそれを許さず、離れ際に鋭いヒジを命中させるなどキワの攻防のうまさを見せた。

1ラウンド終盤に流れをつかみかけたコバルケビッチが鋭いコンビネーションと共に前に出るとクラークは必死に組み付いてこれを凌ぐ。コバルケビッチの打撃に崩されたかと見えたクラークだったが、丁寧にジャブを突いてなんとか試合の主導権を奪いもどそうと試みる。両者の距離が詰まり、首相撲の攻防になるとコバルケビッチのヒジとヒザが立て続けにクラークを襲い続ける。終盤には流れを変えるべく攻防をグラウンドに引き込んだクラークが逆に相手の腕十字に捕まり、それをこらえる中ラウンドが終了した。

コバルケビッチにハンドスピードのある打撃で距離を詰められるとクラークはタックルで相手を押し戻そうとするが、どうしてもテイクダウンまで繋げることができない。前に出続けるクラークだったがコバルケビッチの衰えを見せぬパンチの回転に度々頭をさげられてしまいこれといった有効打を与えることができずに試合の終了を迎えた。

ジャッジの判定は29-28、29-28、30-27のユナニマス判定でカロリーナ・コバルケビッチを勝者とし、ポーランドのコバルケビッチはこれで無傷の9勝0敗。一方、膝の負傷による長期の戦線離脱からの復帰戦を戦った、ラスベガスのヘザー・ジョー・クラークは7勝5敗となった。