セミメインイベント女子バンタム級タイトルマッチ 5分5ラウンド ホリー・ホルム vs. ミーシャ・テイト
元女子ボクシング世界王者として昨年始めからUFCに参戦してきたホルムは、11月に女子MMAの象徴的存在であるロンダ・ラウジーをハイキックで沈め、世界を驚嘆させてみせた。 対する挑戦者のテイトは、そのラウジーと長年ライバル関係にある存在。ラウジーには2戦して2 度とも必殺の腕十字に屈しているが、10年に渡るMMAキャリアを誇り、レスリングをベースにサブミッションと打撃もハイレベルで身に付けている選手だ。この試合は、ラウジー戦で一躍名声を得たホルムの真価を問うものとも言えるだろう。 1ラウンド。 サウスポーから右ジャブや横蹴りでプレッシャーをかける王者ホルムに対し、オーソドックスで回るテイト。両者距離を計り合う展開が続くなか、テイトはホルムの蹴り足を捕まえると、離れ際にフックをヒット。その後もホルムは右ジャブや左ストレートを当ててさらに豪快なハイを放つが、テイトはガード。お互い決定的なダメージを与えることはないまま、緊張感溢れる1ラウンドが終了した。 2ラウンド。ホルムの左ストレートをかいくぐったテイトは、組み付いて小外刈りからテイクダウンに成功!そのまま胸を合わせてハーフで抱え込んだテイトは、鉄槌や肘を上から落としてゆく。ホルムはエビの動きでケージ際に動こうとするが、テイトはうまく動く方向をコントロールしては、さらに打撃を入れる。やがてホルムのバックに回ったテイトはチョーク狙いへ。一時は腕をホルムの喉元に食い込ませたが、ホルムはもう一つの腕を抑えて辛抱強くディフェンスし、このラウンドを凌ぎ切った。 3ラウンド。左ハイを放つホルムは、さらにテイトの蹴りに合わせて左ストレートをヒット。その後ホルムがまた左ストレートを放つと、前ラウンドと同じ動きでそれに合わせてテイトがテイクダウンを狙うが、今度はホルム突き放す。その後もジャブやサイドキックでプレッシャーをかけるホルムに対し、テイトがよく見ながらテイクダウンを狙う展開が続く。終盤テイトは再びタックルを狙うが、ホルムはバックステップでかわしてみせた。 4ラウンドに入っても、右ジャブと右のサイドキックでプレッシャーをかける王者ホルム。テイトはその蹴り足を掴んでのテイクダウンを狙うが、ホルムに防がれる。上手く距離を取ってホルムにそれほど有効打は許していないテイトだが、同時に自らも打撃を当てることができない。テイトはさらに打撃で前に出てタックルを仕掛けるが、ホルムは見事にがぶってディフェンス。その後さらに前に出ようとするテイトの顔面に、ホルムは左の前蹴りをヒットし、さらに左右のストレートを放ちながら前に出てみせ、良い印象でラウンドを終えた。 最終ラウンド。テイトは左ローを放って前に出るが、ホルムは左ストレートのカウンターを当てると、さらに横蹴りと前蹴りで突き放してみせる。テイトはまたしてもホルムの左ストレートに合わせて組み付くが、ホルムは差し替えして突き放す。 残り2分のところで、テイトは今一度ホルムの左ストレートに合わせて組み付き、背後に回りながらテイクダウンに成功! 懸命に立ち上がろうとするホルムだが、がっちりとボディロックを組んで付いていったテイトがその背中に登る! それでも立ち上がったホルムに対し、テイトの左腕がホルムの喉元深くに食い込む。ここでホルムは頭を下げて豪快にテイトを前に投げ落としに。しかし食い込ませた腕を放さないテイトは、ホルムの背後に密着したまま一緒にグラウンドに! そのまま渾身の力で締め上げると、やがてホルムの両腕が力なくマットに崩れ落ちる。最終ラウンド3分30秒、あまりにも劇的なフィニッシュをもって女子バンタム級新王者が誕生した。 インタビューにて新王者と呼ばれたテイトは、歓喜の涙を流しながら「そう呼ばれることをずっと待っていたのよ。すごく良い作戦を立ててペースを上げて戦ったけど、彼女はすごく危険で頭の良い選手だから、辛抱強くチャンスを待たなくてはならなかった。本当に今は胸がいっぱいで。最後はフィニッシュしなくてはいけないと分かってた。最後は骨をくわえたピットブルの如く、絶対に離してはいけないと思ってた。最後までタップせず、力の限り戦ってくれたホリーのことは心からリスペクトしている」とコメントを残した。