20勝0敗と言うプロMMA戦績は正反対の事を物語っている様に聞こえるが、トーマス・アルメイダは常にパーフェクトだった訳ではない。改めて彼にどんなことであれ、最後に負けたのは何時かと尋ねれば、彼は笑いながらこう答える。「敗北は嫌なんだ。」24歳になるアルメイダは語った。「いつだって勝利を試みる。もちろん、負ける事もある。だけどそれらは俺が特に気に留めていない事に関してだ。誰でも勝ちたいと願っていて、勝つ為にはハードにトレーニングをしなくてはならない。俺は集中してハードにトレーニングする意思を持ち続けているからMMAで勝ち続けることが出来ているんだ。」何かに関して勝利を逃した感触を忘れて久しい?そうかもしれない。しかしさらに尋ねると、彼の口からはこの道の成功者ならではの言葉が出てくるだろう。「どんな事に関しても俺は競い合うのが好きなんだ。」アルメイダは認めた。「でもMMAこそ俺が集中しているもので、毎日ハードにトレーニングしている。だから俺はいつの日にか王者になることが出来るんだ。もし俺がチェスのゲームで負けたなら、俺は怒るさ。でもチェスで勝つ為に毎日トレーニングをしているって訳じゃないからな。」良いポイントだ。かつてミクスト・マーシャル・アーツは肉体のチェスと例えられた一方、オクタゴンで炸裂するアルメイダのシュートボクセ・スタイルがボビー・フィッシャーとボリス・スパスキーの極限の戦いを思い起こさせる訳ではない。だがやはり、彼がこれほどまでの結果を積み重ねて来たからには、もしアルメイダがチェスをプレーしているならば、他のファイター達はチェッカーをプレーしてきた訳だ。そして彼はその成功を若さや肉体的な強さ、対戦相手とのスピードの差、もしくは対戦相手よりもそのパンチやキックにパワーがあることのたまものとする事を拒絶する。彼の視点には、混沌とした瞬間を相手と分かち合ったティモシー・ゴメス戦やブラッド・ピケット戦での勝利にさえ、運だのみの要素は存在しない。つまり彼のことを喧嘩屋と呼ぶべきではない。「自分の試合はフィニッシュしたいんだ。自分自身を喧嘩屋だとは思っていない。」アルメイダは続けた。「俺はものすごくアグレッシブだ。対戦相手をフィニッシュするチャンスを見つければ、そうするまでだ。」唯一サウスポーのゴーマン戦でこそ勝負は3ラウンドまでもつれたが、20試合のうち、19度にわたり彼はそのチャンスを見つけモノにした。それ程までのフィニッシュ能力、シュート・ボクセの血統、そして無敗記録とあれば、ファン達は“トミーニャス”に135ポンド級ランキング8位という現状以上のものを期待する。しかし本人に焦る様子はない。「俺が唯一フォーカスしている人物はアンソニー・バーチャックだ。俺のやり方では一度に受ける試合は一つの試合、だ。」ソーシャルメディアを盛り上がらせる様なコメントではないが、要点を表している。彼には今週末にサンパウロでタフなバーチャックとの試合が控えており、その一戦での勝利無くして2016年のタイトル戦に関する発言は、ただの発言に終わる。それはアルメイダが1月に実現する王者TJ ディラショーと元王者ドミニク・クルーズの対決を見るつもりも無い、という事を意味してはいないが、彼の反応はその一戦の勝者と戦う可能性がある者のそれではなく、ファンの反応だった。「この試合には凄く興味がある。」アルメイダは語った。「この二人の王者達は素晴しい試合をするだろう。」いつの日かトーマス・アルメイダもまた、とあるタイトル戦で素晴しい試合をするだろうと感じる方々もいるだろう。ただそれが今ではない、その事をアルメイダは世界中に覚えていてもらう事を願っている。「俺はまずアンソニー・バーチャック戦に集中する。それから2016年の事を考える事ができる。」