ニューヨーク - スティーブン・トンプソンは、ここ3年の間、自宅のあるサウスカロライナ州からニューヨークシティへ定期的に通っていた。 ジョルジュ・サンピエールのトレーニングパートナーが、ミドル級で成長してきたクリス・ワイドマンを見初めると、その流れでトンプソンもキックボクシングから自然にMMAの世界に入ってきたのである。 トンプソンとワイドマンは兄弟のような仲であるが、確かにサイドマンの妹はトンプソンの兄弟と結婚しているから親戚であるのは間違いない。 結果として、この3年間はトンプソンにとってここニューヨークシティは第2の故郷と言っても過言ではない場所であった。 水曜日に行われたUFC 205の公開練習で、「ニューヨークのファンは素晴らしいよ。ファンのために試合に勝って、タイトルを手にするつもりだ。ニューヨークにはワイドマンがアンダーソン・シウバと戦って以来ずっと来ているが、いつも温かく迎えてくれるし、仲間みたいに感じているんだ」とトンプソンは語っている。
トンプソンは、現在総合格闘家の中で最もダイナミックなストライカーだと言われている。プロのキックボクサーとしての経歴を持ちながら、MMAに転向しており、その目を見張るような俊敏な動き、手の打撃のスピード、そして強烈なハイキックを武器に、ウェルター級において破竹の勢いでランキングを駆け上がっている。 今回トンプソンがタイトルマッチを戦うウェルター級のチャンピオン、タイロン・ウッドリーは、仮想トンプソンとして自身のキャンプに、若手の成長株であるセージ・ノースカットを呼んで、トンプソン戦に備えていると言われている。しかしながら、トンプソンは、ノースカットは空手出身であるが、自分のスタイルを真似することはできないとする。 「(ウッドリーは)まだ準備ができてないと思うよ。ノースカットはとても強い空手家だが、彼の戦い方を見るとやはりレスラーという感じだよね。自分の動きを読むのはとても難しいことなんだ。これまで色んな選手と戦ってきて、対戦相手はいつも空手出身の選手とトレーニングしているが、自分とは誰も似ていないんだ」 UFC 205での自分のパフォーマンスについて聞かれると、モハメド・アリに自分を投影しながら、「マディソン・スクエア・ガーデンと言えば、ここでモハメド・アリも戦ったんだよね。彼の動きじゃないけど、蝶のように舞い、蜂のように刺すってね。今回の対戦のイメージトレーニングをするんだけど、いつも自分が腕を上に突き上げていて、腰にはベルトをしているんだ」と誇らしげに語った。