日本時間2016年4月11日(月)にクロアチアで開催されたUFCファイトナイト・ザグレブのメインイベントの試合レポート。
日本時間2016年4月11日(月)にクロアチアで初めての開催となったUFCファイトナイト・ザグレブ大会のメインイベントでは元UFCヘビー級王者にして現ヘビー級5位のジュニオール・ドス・サントス(18勝4敗、リオデジャネイロ出身)と同級4位のベン・ロズウェル(36勝10敗、米国ウィスコンシン州出身)との対戦が実現した。ヘビー級のタイトル・コンテンションに密接にかかわるこの一戦で、“シガーノ”ことドス・サントスは戦前の自身の言葉通り、そのスピードの差を最大限に活かした危なげのない戦いぶりで、全5ラウンドに渡りロズウェルを圧倒しユナニマス判定で勝利を収めた。ジャッジの判定は3名とも50-45だった。体格に勝るロズウェルが、構えを左右にスイッチしながらほとんどべた足で距離を詰めると、オーソドックスに構えたドス・サントスは大きく右に退がりながら距離を取る。ドス・サントスはボディへの左ジャブ、右のオーバーハンドで真正面から踏み込んでくるロズウェルを突き放す。距離が詰まると猛然と左右を振り回すロズウェルだが、ドス・サントスはスピードを生かしてうまく相手の左右に回り込む。残り時間40秒、足が止まり始めたロズウェルはドス・サントスのボディへのジャブに反応できずやりにくそうだ。 ドス・サントスの右のオーバーハンドにロズウェルが同じ右のオーバーハンドでカウンターを狙うと会場に歓声が上がる。2ラウンドがロズウェルは相変わらず前へと出続けるが、ドス・サントスはシャープなジャブ、ストレート、そして右のオーバーハンドでロズウェルを押し戻し続ける。残り時間1分40秒でロズウェルによるサミングが発生し、試合は一度中断されるが、わずかな中断後に再開されるとこれまで同様の攻防が再開される。ラウンド終了間際にドス・サントスのジャブからの右のオーバーハンドがロズウェルの顔面を捉えると、ドス・サントスは相手のダメージを確認するかのように前蹴りを放つ。この一撃で後方に吹っ飛ぶロズウェル!もんどりうって倒れるロズウェルにドス・サントスが距離を詰めたところで第2ラウンドが終了した。 ためらいがちなローキックを散発的に繰り出していたロズウェルが、突然ペースを変えて左右のパンチと共に突進するが、ドス・サントスは捕まらない。ドス・サントスは左右に回りながら無数の左ジャブでロズウェルのボディをえぐる。ラウンド終盤にはドス・サントスがスピニング・バックキックを繰り出すほどの余裕を見せる中、試合は終盤へと突入した。 依然としてドス・サントスのボディに対応できないロズウェルの顔面をドス・サントスの右の強打も捉え始める。ドス・サントスはパンチの打ち終わりには必ずアングルを変えるなど、ロズウェルの強打を警戒しつつも、ほとんど一方的にロズウェルにパンチを命中させ続けている。なんとかドス・サントスを捕まえたいロズウェルは、パンチを被弾することも厭わず距離を詰め続けるが、そのスピードの差はいかんともしがたい。 最終ラウンド、顔面が鮮血にそまったロズウェルはほとんど玉砕覚悟で前に出続けるが、ドス・サントスの切れの落ちないジャブに阻まれ手が出ない。時折決死の飛び込みを見せるロズウェルをドス・サントスが軽やかにいなしながら微笑みすら浮かべるなか試合は終了を迎えた。