日本時間7月9日(土)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスにあるMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われたTUF23 フィナーレのメインカード(セミメインイベントまで)の結果は以下の通り。
TUF 23 ライトヘビー級決勝 5分3ラウンド
アンドリュー・サンチェス vs. ハリール・ラウンツリー

TUF23優勝を賭けて戦うのは、チーム・クラウディアのドラフト指名1位にして、順当に決勝に勝ち上がってきたレスリングベースのサンチェスと、一回戦で一本負けしたものの、チームメイトの怪我による敗者復活で勝ち上がってきたチーム・ヨアンナのラウンツリーだ。
1ラウンド。サウスポーで距離を詰めようとするラウンツリーに対し、サンチェスはオーソドックスで軽快なステップを踏む。サンチェスはテイクダウンを狙うが、ラウンツリーはディフェンス。
やがてシングルレッグに入ったサンチェスは、ラウンツリーに尻餅を付かせるが、ラウンツリーはケージ際に移動して立とうとする。そこで脇をくぐってバックに付いたサンチェスは、ダブルレッグに移行してテイクダウン。再びケージに寄りかかって立とうとするラウンツリーに、上半身で体重を掛けてパウンドを落としてゆく。
その後ラウンツリーは立ち上がることに成功したが、再びサンチェスのダブルレッグでテイクダウンを奪われてしまった。
2ラウンド。息が上がっているサンチェスはテイクダウンを狙うが、ラウンツリーはディフェンス。それでもシングルに入ったラウンツリーは、ラウンツリーをケージに追い詰めると脇をくぐって揺さぶってのテイクダウンに成功。
前ラウンドと同じように、金網際で上半身で体重をかけてパウンドで削りながら、自分の息を整えてゆくサンチェスに対して、ラウンツリーは脱出できないままラウンドが終了した。
3ラウンド、ポイントで負けているラウンツリーは左の蹴りを放ちながら前進。サンチェスのテイクダウン狙いを一度は防いだものの、やがて深く入られてしまいボディロックからの大内刈りでサンチェスがテイクダウン。
その後は、前の2ラウンドと同様の体勢でサンチェスが上からパウンドで削り続ける展開に。同じ状態を見飽きた場内からブーイングが飛ぶなか、試合は終了した。
判定は3-0(30-25,、20-25、20-26)でサンチェスに。ライトヘビー級としては明らかに小柄ながらも、レスリング力を生かしてTUF王者に輝いたサンチェスは「いやあ、相手のパンチが強くて、今は頭が痛いよ。まだキャリアが浅いけど、そのうち怪物になるんじゃないかな。バックを取ったりしてポジションを進めたかったんだけど、向こうの力が強くてね。スマートに戦って試合をコントロールできて良かったよ。これからはミドル級か、もしかしたらウェルター級で戦いたいね」と語った。
TUF 23 女子ストロー級決勝 5分3ラウンド
タティアンナ・スアレス vs. アマンダ・クーパー

TUF23女子ストロー級決勝は、指名1位のスアレスと3位のクーパーというチーム・クラウディア同士の対戦となった。
1ラウンド。サウスポーのスアレスは、試合早々クーパーの左足を抱えてテイクダウンに成功。ガードの中からパウンドを入れてゆく。対するクーパーは下から腕十字一閃! 腕を伸ばされかけたスアレスだが、腕を抜いて上をキープし、立ち上がってパウンドを入れてゆく。
クーパーは綺麗な草刈りでスアレスを倒して上に。しかしスアレスはスクランブルからタックルに移行して上を取り返す。
クーパーの両足にのしかかるように体重をかけてパウンドを落としたスアレスは、両足担ぎでパスガードを決めるとすぐにダースチョークに。そのままスピンして締めを強めると、クーパーはたまらずタップ! 3分42秒、スアレスがTUF23女子ストロー級ウィナーの座に輝いた。
動きのある攻防のなか、レスリングベースを活かして終始攻め続けて栄冠に輝いたスアレスは、デイナ・ホワイトUFC代表に祝福されて副賞のハーレー・ダビッドソンの鍵を受け取ると、「本当に嬉しいわ。みんなに感謝したい。向こうは“タティアンナを破壊してやる”と言ったのがすごく頭にきていて、これだけは言いたい。私は地獄を経験し、ガンを克服してここにいる。私は決して破壊されない! 覚えておきなさい。私はこれからも止まらない! 練習でも私は、(今回フィニッシュとなった)ダースはアマンダに極めていた。彼女は私の柔術はうまくないとか言ってたけど、本当は柔術も得意なのよ」と語った。
ライト級 5分3ラウンド
ロス・ピアソン vs. ウィル・ブルックス

ウィル・ブルックスはベラトールでライト級王座に君臨した男。守り続けた王座を返上し、今回待望のUFC初登場を迎える。昨日UFCライト級王座に輝いたエディ・アルバレスと1勝1 敗のライバルであるマイケル・チャンドラーに2連勝していることからも、その実力が伺えよう。ちなみに12年の大晦日には、日本のDREAMにおいて北岡悟の足関節を凌いで打撃で完勝している。
この大物を迎え撃つは、英国のベテラン、ピアソン。3月にはチャド・ラプライズに判定2-1で勝利を挙げている。
1ラウンド、オーソドックスからローやジャブを出す両者。時折スイッチするブルックスは膝やミドルも繰り出してゆく。やがて組み付いてピアソンをケージに詰めたブルックスは、左足を抱えてのテイクダウンを狙うがピアソンはディフェンス。
離れるとスイッチを繰り返してミドルやオーバーハンドライトを狙うブルックスに対して、ピアソンは綺麗な右ボディを入れる。やがてブルックスは再びシングルからのテイクダウン狙いを見せるが、ピアソンはディフェンス。互角の攻防のなか1ラウンドが終了した。
2ラウンド。ジャブを付いては、上半身の動きでかわし合う両者。ワンツーを当てたブルックスは、さらにピアソンのパンチに合わせて綺麗なダブルレッグでテイクダウンに成功。
ガードを取ったピアソンは距離を作ろうとするが、ブルックスは許さず細かいパウンドを当てる。さらにピアソンがスクランブルを試みたところで、ブルックスはバックに。さらに打撃を打ち込んでゆくが、ピアソンも立ち上がる。
その後ケージ際のクリンチの攻防が続き、ブルックスは離れ際にボディに膝を入れる。終盤ピアソンの突進でブルックスが尻餅を付く場面があったが、ブルックスはガードで凌いでみせた。
3ラウンド。判定では不利と見たか、手数を増やしたピアソンがワンツースリーの左フックをヒット。さらに右ボディアッパー、左フックと当ててゆく。流れを変えたいブルックスはテイクダウンを狙うが、ピアソンは切る。
さらにピアソンは、ブルックスのパンチを上半身の動きでかわしては左ボディフック、左フック、右ボディストレートを当てる。ブルックスをケージに詰めたピアソンは、ガードを固めるブルックスに上下に打ち分けながらのラッシュ!
体勢を入れ替えたブルックスだが、ピアソンは脇をかいくぐって再びブルックスをケージに詰めると、頭を付けての上下の連打! さらにヒジを繰り出してゆく。対するブルックスは、被弾しながらもピアソンの首を抱えての膝で反撃。
やがて両者離れると、ブルックスの膝とピアソンのミドルが交錯。消耗度の大きいブルックスだが、ピアソンを首相撲で捕らえて横に投げ捨ててのテイクダウン!そのままピアソンの背中に付くが、ピアソンも立ち上がる。
さらにクリンチの攻防が続き、お互い膝や肘を激しく入れ合い、会場が盛り上がる中で試合終了。ブザーが響くと、試合前にツイッターで挑発合戦を繰り返していた両者は、満面の笑みを浮かべてハグして健闘を称え合った。
両者死力を尽くした激闘の判定は、3-0 (三者とも29-28)でブルックスに。最初の2ラウンドを制したことが決め手となった。
苦闘の末UFCデビューを飾った勝者は、苦笑しながら「ありがとう。ここまで来るのに長かったけど、これがUFCでの僕の旅の始まりさ。エディ・アルバレス、ベルトをしっかり持っておけよ。取りに行くからな。体が温まるまで少し時間がかかったけど、観客のヴァイブを感じることができたし、UFCで戦えてアメージングだったよ。ピアソンはこちらのテイクダウンを防いですごくいい戦いをしたね」と語った。
フェザー級 5分3ラウンド
チェ・ドゥホ vs. チアゴ・タバレス

かつてDEEPで日本人トップ選手を総なめにした韓国のドゥホは、UFCに登場後も2連続1ラウンドKO勝利を記録する注目のストライカーだ。
対するタバレスも昨年11月、クレイ・グイダを1ラウンド、アームイン・ギロチンで仕留めており、勢いに乗っている同士の対決となった。
1ラウンド、両者オーソドックス。オクタゴン中央を取ったドゥホが飛び膝を狙った瞬間、タバレスがカウンターのテイクダウンで尻餅を付かせる。背中を付けさせたいタバレスに対して、ドゥホはケージを背に立ち上がる。
タバレスは再び内掛けでテイクダウンを取るが、ドゥホもすかさず金網を背に立ち上がり、突き放すことに成功。
試合がスタンドに戻ると、ジャブと右フックでプレッシャーをかけたドゥホは、再びジャブから右ストレート一閃! 教科書の如き美しいフォームで打ち抜くとタバレスはマットに沈み、ドゥホがさらに追撃を加えたところで2分42秒、レフェリーが試合を止めた。
UFC登場以来、3試合連続の1RKO勝ちを収めたドゥホは、入場時と同じように嬉しそうに微笑みながら「ありがとうございます。みなさん韓国人は謙虚だと思っていますが、戦いが始まれば僕は自信があります。素晴らしい作戦を与えてくれたコーチたちのおかげで、とてもうまく戦えました。次はカブ・スワンソンと川尻戦の勝者とぜひ戦いたいですね」と語った。
ライト級 5分3ラウンド
ジョアキム・シウバ vs. アンドリュー・ホルブルック

ブラジルのシウバはデビュー以来8戦全勝。UFC出場までは7試合連続1ラウンドフィニッシュを続けていたが、昨年9月のナザレノ・マレガリノとのオクタゴンデビュー戦は判定2-1で辛勝している。
対する米国のホルブルックもまたデビュー以来11戦全勝だ。シウバと同じくUFC出場まではすべて1ラウンドでフィニッシュ。しかし昨年のオクタゴンデビュー戦おいては判定2-1で勝利したところまで共通している。極めて似た戦績を誇る二人による無敗対決だ。
1ラウンド。サウスポーで距離を詰めるホルブルックの左ミドルを捕まえたシウバは、その足を持ち上げて倒すと、ホルブルックの立ち上がり際に右フックを強烈にヒット! マットに沈んだホルブルックに鉄槌の雨を降らせて34秒でTKO勝利を得た。
圧勝したシウバは「本当に嬉しいよ。戦況はよく見えていたよ。向こうが立とうとすることは分かっていたから、そこで殴ったんだ。全てジムで練習していた通りにできたよ」 と語った。