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TUF 24:扇久保博正が初戦突破

 



UFCフライ級ファイターのヘンリー・セフードとジョセフ・ベナビデスがコーチ役を務めるジ・アルティメット・ファイター(TUF)シーズン24のエピソード2が公開され、チーム・ベナビデスの一員である扇久保博正がンカジムロ・ズル戦に挑み、第2ラウンドにリアネイキドチョークで勝利をつかんだ。

トーナメント参加者のランキング付けで5位につけた扇久保が12位のズルを下すであろうことは予想されてはいたが、2人とも全力を尽くす激しいバトルが展開され、決して容易な試合ではなかったはずだ。

試合前には共同生活を送るハウスメイトたちが扇久保を応援していることに腹を立てたズルの様子が放送された。ハウスメイトの一部はズルが他のファイターたちとの関係を築こうとしないからだと理由を述べており、自分以外の人に対する配慮が欠け、協力し合おうとしないズルに好意を持たない人は少なからずいるようだ。

チームメイトたちとの仲がうまくいかない南アフリカ出身のズルにとってはコーチであるセフードとの練習が何よりもうれしいといい、ストライカーとしては参加選手の中でもトップを争う実力を持っているかもしれないが、レスリングの五輪金メダリストであるセフードのコーチングを受けることでズルの最大の不足部分を強化することにつなげたいという。強烈なケリを放つキックボクサーのズルはノックアウトパワーも優れ、全体的なストライキングスキルは、かの偉大なUFCファイターにも匹敵するのではないかと考えられている。

試合に先だって、UFC会長のデイナ・ホワイトはズルについて「アイツは見ていて本当におもしろい。アンデウソン・シウバと比べる人もいるくらいだ。アイツのスタンディングは半端じゃない」と語っていた。

一方の扇久保も試合前には難題を抱えていた。ズル戦に向けて準備を進めようとするも、コーチのベナビデスとの間に言葉の壁が大きな困難として立ちはだかる。英語力が乏しいことを分かって今回のトーナメントに参加した扇久保ではあるが、6週間を乗り切るために日本語を離さないコーチとのトレーニングや共同生活を過ごす家でもしっかりとコミュニケーションを取れると自信を見せていた。ベナビデスが発する言葉の意味は分からなかったとしても、体全体を使った“ファイトランゲージ”で必死に扇久保に技術を教えこんだ。

扇久保博正 vs. ンカジムロ・ズル

第1ラウンドが始まると、足に絶大な自信を誇るズルは扇久保と距離を取りながら素早いキックとロングジャブを放っていく。自らの経験を封印しつつも、ズルは冷静に序盤の攻防を切り抜けたが、扇久保がグラウンドテクニックを発揮するまでにそう長い時間はかからなかった。最初こそガードを外しながらの攻撃が続いたが、ズルへのテイクダウンを成功させた扇久保。

リアネイキドチョークを食らわせた扇久保だったが、ズルもコーチの指示を受けて第1ラウンド終了までサブミッションを防ぎ切る。しかしながら、第2ラウンドでは扇久保がまったく同じ攻撃でグラウンド戦に持ち込み、ダブルレッグテイクダウンを決めた。手際よくズルのガードを外すとバックを取り、今度はきっちりとチョークを入れて勝機をつかむ。



ズルも懸命にこらえたが、ついにタップアウトを引き出した扇久保が白星を挙げて次のトーナメントに進むことが決まった。

勝利後、扇久保は「ここまで来て、敗者として帰国するなんてしたくありませんからね」とコメントしている。

扇久保が次戦でぶつかるのは、チーム・ベナビデスのダマシオ・ページ(4位)とチーム・セフードのアダム・アントリン(13位)の勝者だ。