メキシコのアリーナ・シウダッド・デ・メヒコで開催されたUFC 188のメインイベントでケイン・ヴェラスケスと対戦したファブリシオ・ヴェウドゥムは、3ラウンドにケインをギロチン・チョークで下すとUFC暫定王座を昨年の11月に獲得して以来、ついにUFCヘビー級正統王座を獲得した。 > UFC 188のリプレイはこちらから「俺には優れたストラテジーと大きな夢があった。」同じ会場で開催されたUFC 180でマーク・ハントを下し暫定王座を獲得したヴェウドゥムは語った。「今日、その夢を実現したんだ。」「会場の皆、済まなかった。」2013年の10月以来、2度ヘビー級の王座に輝いたヴェラスケスは戦後に語った。「もう一度カムバックして、再びベルトを穫ると言う事が一層のモチベーションになるよ。」 ヴェウドゥムが一月以上も滞在する事で対策をしたメキシコシティと言う高地での闘いについてヴェラスケスは次の様に語っている。「二週間ここでトレーニングを積んだけど、今思えば十分では無かったようだ。」 昨年の11月にサンノゼ在住のヴェラスケスの負傷によりハントと対戦した際には会場の大声援に後押しをされたヴェウドゥムだったが、試合が始まるとすぐに今回の観衆達はメキシコ系で初めてのメジャー・コンバットスポーツの王者の味方であることが明らかになった。ともあれ7ヶ月に渡り試合に備えて来た両者はレフリーのハーブ・ディーンが試合開始の合図を行うとすぐさま激しい打撃戦を展開し、ヴェラスケスはヴェドゥムを金網に押し込んだが、至近距離でのもみ合いの中でヴェラスケスの左目の上にカットが刻まれた。その直後にヴェラスケスは最初のテイクダウンに成功したが、すぐに両者の攻防はスタンドでの乱打戦へと移行した。ラウンド中盤過ぎにヴェウドムがテイクダウンに成功。しかしヴェラスケスは跳ね上がる様に立ち上がると、ブラジリアンを金網に釘付けにした。しばらくすると両者は距離を取り、再び猛烈な乱打戦を繰り広げるなか、ヴェウドムがこの攻防を僅かに制している様に見えたが、被弾しても前に出続けるヴェラスケスを相手に、ヴェウドゥムに疲労の色が見え始めた。しかし2ラウンドが始まりヴェラスケスがローキックを繰り出すとヴェウドゥムは自身の攻撃をパンチに注力し、2分が経過する頃にはこの作戦が功を奏しヴェウドゥムの強烈なパンチとヒザが次々とヴェラスケスを捉え、その足取りをふらふらにさせた。残り時間20秒、ヴェウドゥムの破壊的なアッパーがほとんどヴェラスケスにトドメを刺しかけたものの、ヴェラスケスはなんとかこの一撃に持ちこたえるとラウンド終了までこぎ着けた。陣営から攻防をグラウンドに持ち込む事を指示されたヴェラスケスは、3ラウンド序盤にテイクダウンを成功させたものの、ヴェウドゥムを押さえ込む事は出来なかった。その後のヴェラスケスのハイキックは一つの好材料とはなったものの、ヴェウドゥムはそのダメージを容易く振り払った。ヴェラスケスが再び決死のテイクダウンに飛び込むと、ヴェウドゥムは相手を深々とギロチンに捉え、3ラウンド2分13秒にヴェラスケスからタップを引き出した。「この瞬間の為にひたすらトレーニングを積んで来た。」37歳のヴェウドゥムは語った。「彼がテイクダウンに来る事は分かっていた。その瞬間を待っていたんだ。」数年掛かりの偉業ーヴェラスケス、エメリアネンコ・ヒョードル、そしてミノタウロ・ノゲイラと言う三人の史上最高のヘビー級ファイター達をヴェウドゥムは撃破した事になる。そしてヴェウドゥム自身が既に史上最高のヘビー級として彼らの中に名を連ねることになるだろう。 この勝利でポルト・アレグレ出身のヴェウドゥムはその戦績を20勝5敗1分けと伸ばし、32歳のヴェラスケスは13勝2敗となった。