日本時間8月28日(日)に開催されるUFCファイトナイト・バンクーバーではメインイベントで行われるデミアン・マイア対カーロス・コンディットのウェルター級マッチ以外にも興味深い試合が多く組まれている。プレミナリー(前座試合)には地元ファイターたちが出場することから、大会を大いに盛り上げてくれるはずだ。 アーリープレリムは日本時間5時30分に開始されることになっている。 ティボー・グティ対チャド・ラプリーズ オリビエ・オービン・メルシエ、ヨスデニス・セデーノ、ブライアン・バーバリーナを下し、UFCデビュー戦から連勝を続けていたラプリーズが、現在2連敗中だという事実は非常に信じがたい。しかし、それがUFCライト級の現実なのだ。ベテランのフランシスコ・トリナウドとロス・ピアソンに敗れたことを深く考えすぎる必要はないとはいえ、今週末は確実に白星を挙げたいところだ。対するフランス出身のグティもライト級で名声をあげようとしているファイターの1人。UFCに出場する以前は11勝0敗の成績を誇っていたグティだが、テーム・パッカレンとオービン・メルシアを相手に連敗を喫し、現在はラプリーズと似た状況にいる。窮地に立たされたファイターは怖気づくか、全力で戦うかのどちらかを選ぶものだ。両者とも歯を食いしばって最高の試合をしてくれるに違いない。 アダム・ハンター対ライアン・ジェーンズ ハンターとジェーンズの試合を簡単に分析すると、昔ながらの“ストライカー対グラップラー”対決と言えよう。しかし、ハンターがジャブばかりを打つファイターでなければ、ジェーンズも決して寝技だけを狙う古典的なファイターではない。ファンにとってその点は良いニュースだろう。オンタリオ出身のハンターはプロ7勝のうち6勝をKOで決めており、そのうち4回のKOが1分5秒以内だ。前戦ではベテランUFCファイターのクリス・デンプシーを40秒で打ち破っている。ブリティッシュコロンビア州在住のジェーンズはここまで8勝を挙げており、うち7試合は関節技を生かしてフィニッシュしている。3ラウンドで決着しない可能性もなくはないが、フィニッシュを期待して問題ないはずだ。 アレッサンドロ・リッチ対ジェレミー・ケネディ ジョシュ・エメットのケガにより代打として出場する新人ジェレミー・ケネディの対戦相手となるアレッサンドロ・リッチもケネディと同じく新人だ(両者ともカナダ出身)。無敗記録を誇り、数日前まで想定していた対戦相手とは異なるファイターと地元で戦うケネディにとっては荷が重い仕事ではある。しかし、23歳のケネディは今までも落ち着きを失わずに試合をしてきた過去があり、前述の心配要素が彼のパフォーマンスに影響を及ぼす可能性は低いだろう。失うものがないリッチは、34歳のムエタイファイターだ。急きょ決まった試合で、有望株のケネディを下すことができれば、UFCで最高の第一印象を残すことができる。