長年ウェルター級のトップ戦線で活躍を続けるコンテンダー、ジェイク・エレンバーガーはスティフェン・トンプソンの空手スタイルからの攻撃は煙に巻く為に過ぎないまやかしだと信じていた。土曜日の夜、ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで、その“煙”から激しい火の手が上がり、トンプソンは衝撃的な1ラウンドKO勝利を記録。この勝利は南カルフォルニアの“ワンダーボーイ”を170ポンド級ランキングのトップ15入りへの原動力となるだろう。 「よい試合を見せたいと思っているし、再びそうすることができたね。」トンプソンは戦後に語った。「トップ10ファイターとやらせてくれ。」1ラウンドが始まると、トンプソンはその長い射程距離を有効に用いて数発のキックと鋭いパンチでエレンバーガーを貫いた。2分が経過したところでエレンバーガーの重たい右が“ワンダーボーイ”に尻餅をつかせ、試合の流れをイーブンにもどし、トンプソンはこの窮地を金網際でのクリンチに持ち込むことでしのいでみせた。その後、両者がいったん距離をとるとエレンバーガーがテイクダウンに飛び込み、いったんは成功したかに見えたがトンプソンは即座に体を入れ替え相手のバックを支配した。残り時間2分、両者が立ち上がり攻防がスタンドに戻されると、トンプソンは数発のパンチで距離をとり、まるで映画のワンシーンの様な鮮やかなスピニングバックキックをエレンバーガーの頭部に叩き込んだ。驚くことに、エレンバーガーはこの一撃に持ちこたえたが、なんとか立ち上がったエレンバーガーの頭部を再び同じキックが打ち抜いた。真後ろに昏倒するエレンバーガーに追い打ちに飛び込んだエレンバーガーだったが、レフリーのジョン・マッカーシーは両者の間に割って入り、1ラウンド4分29秒での試合の終了を宣告した。「彼は俺の真っ正面にたっていた、ほとんど足を使わずにね。」トンプソンは語った。「ヘッドコーチにして俺の親父、レイ・トンプソンがスピンしろ、と言っているのが聞こえたんだ。だから回ったよ。一度目は頭頂部をかすめたことが分かっていた。効いているからもう一度行けって言われたんだ、二度目はバッチリだったね。」この勝利で32歳のトンプソンは戦績を11勝1敗とのばし、ネブラスカの30歳、エレンバーガーは30勝10敗となった。