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佐々木、終盤の大反撃も及ばずヘイスに判定負け

日本時間2月12日(日)、 アメリカ・ニューヨーク州ブルックリンにあるバークレイズ・センターで行われたUFC208のプレリミナリーファイト(前座試合)後半戦の試合レポート。

フライ級 5分3ラウンド 
ウィルソン・ヘイス vs. 佐々木憂流迦




柔術家ウィルソン・ヘイスは、昨年絶対王者デミトリアス・ジョンソンへの挑戦が決定しながらも、王者の負傷で試合が流れるという不運に見舞われた。それでも新顔のヘクター・サンドヴァルに貫禄の一本勝ちを収めてみせた。ランキングは5位。

対する佐々木は、前回のフライ級デビュー戦にてウィリー・ゲイツから必殺のリアネイキッド・チョークで見事に一本勝ち。今回上位ランカーのヘイスとの大勝負を迎える。

1ラウンド。オーソドックスで低く構える佐々木はオクタゴン中央を取る。対するサウスポーのヘイスは左に回る。距離を詰めようとするヘイスに佐々木は右アッパーで威嚇し、さらに鋭い右ストレートをヒット! さらにパンチを放つが、ヘイスはそれをかいくぐってダブルレッグでテイクダウン。しかし佐々木は、すかさず下からのキムラを仕掛けて立ち上がることに成功した。

スタンドに戻ると、佐々木は再びヘイスにカウンターの右を当てては、舌を出して挑発。さらに佐々木は左ジャブや右ストレートをヒットする。しかしヘイスはパンチで飛び込んでからのダブルレッグでテイクダウン。佐々木は再びキムラを狙うが、ヘイスは上半身で圧をかけてそれを潰すと胸を合わせてのハーフに。佐々木は足を戻すが、再びヘイスはハーフを作って肘を入れてゆく。

やがてフルガードに戻した佐々木に対し、ヘイスは上半身をあずけて上からヒジを入れていった。

2ラウンド、ヘイスはまたしても佐々木の右をかいくぐってのテイクダウンに成功。すぐにハーフ上で胸を合わせると、マウントからバックで両足フックを入れる。しかし佐々木は頭を低くして、足のフックを解きながらヘイスを前に落として上になることに成功。しかしヘイスは代名詞のハーフガードスイープですぐに立ち上がる。

スタンドに戻った両者。今度は佐々木が逆にダブルレッグに!しかしそれを受け止めたヘイスが上をとって佐々木のガードの中に入る。佐々木が距離を取ろうとして伸ばした足を取ったヘイスは、そのままバックに。タスキ掛けから両足フックを完成したヘイスは強烈なネッククランクに。それを佐々木が防ぐと今度は肩固め狙いに。さらに四の字フックから再びネッククランクで絞り上げるヘイスだが、佐々木は耐える。

やがて身体をずらして立ち上がった佐々木はパンチを狙ってゆくが、ヘイスはそれをかいくぐってのテイクダウンを決めてみせた。

3ラウンド。前に出るヘイスは距離を詰めて飛び膝からテイクダウンを狙うが、佐々木は金網を背にディフェンスして突き放す。頭を振って中に入ろうとするヘイスに対し、佐々木は右の膝のカウンターを見せる。ヘイスは左オーバーハンドを当てると、そのまま組み付いて佐々木を抱え上げてのテイクダウン。しかし佐々木は背中を向けながら立ち上がり、そのままキムラロック狙いからヘイスを振りほどくことに成功した。

打撃の攻防に戻ると、身体を振り動き続けるヘイスは、やや足が止まった状態でカウンターを狙う佐々木の右のタイミングを読んでダブルレッグでテイクダウン。そのままハーフ上から速攻でバックを取ろうとするが、そこで隙ができたヘイスを佐々木は前に落とすと、逆にバックを奪取! 残り1 分で必殺のチョークのチャンスを迎えた。

すかさず四の字フックを組んだ佐々木は、強烈な肘打ちやパウンドでヘイスの防御を突破を試みるが、ヘイスは佐々木の右腕を両腕で掴んで防御。そのまま試合は終了した。

判定は3-0 (三者とも29-28)で、1、2ラウンドをテイクダウンと寝技で制したヘイスに。健闘空しく敗れた佐々木だが、スタンドではリーチを活かして何度もカウンターをヒット。さらにグラウンドでも柔術世界王者の攻撃を凌いだばかりか、最後には逆にチャンスを作ってみせたことで、この階級でトップを狙う力があることを見せつけた。


ウェルター級 5分3ラウンド 
ランディ・ブラウン vs. ベラル・ムハマッド




ジャマイカ出身のブラウンは、昨年9月にエリック・モンターノからギロチンで一本勝ち、12月にはブライアン・カモージをTKOに仕留めて勢いに乗っている。対するムハマッドは11月にヴィセンテ・ルーケにKO負けして以来の復帰戦だ。

1ラウンド、両者オーソドックス。ブラウンがリーチを活かしたジャブを付けば、ムハマッドは、ジャブから飛び込んでの強烈なインローを放ってゆく。さらにムハマッドは強烈なアウトローをヒット、村運の足にダメージを蓄積させていった。

2ラウンド、さらにローで迫るムハマッドに対し、ブラウンはジャブや前蹴り、ミドルで迎え撃つ。やがて左右のオーバーハンドを振り回して前に出たムハマッドが、組み付いてのテイクダウンを狙うが、ブラウンはディフェンス、試合はスタンドに戻る。終盤組み付いてテイクダウンに成功したムハマッドは、そのままバックから両足フックを入れて上から攻撃を続けた。

3ラウンド。組み付いたムハマッドは、ブラウンを引っこ抜くようにテイクダウン。ガードを取ったブラウンは下からの腕十字を狙うが、ムハマッドは未然にディフェンスしてパウンドを入れてゆく。やがてバックを奪ったムハマッドは、両足フックを入れてのチョーク狙いとパウンドで攻撃。終盤に身体を入れ替えることに成功したブラウンは、猛然とパウンドを連打して反撃に出るが、時すでに遅く試合は終了した。

判定は3-0 (30-27, 30-27, 29-28)でムハマッドに。序盤のローと、テイクダウンからのトップキープが効を奏しての勝利だった。


ライト級 5分3ラウンド 
ニック・レンツ vs. イスラム・マカチェフ




今年でUFC出場5 年目となるベテランのレンツは、昨年9月にマイケル・マクブリッジに2ラウンドKO勝利して以来の登場となる。対するロシアのマカチェフも、昨年9月にクリス・ウェイドに3-0の判定勝利。その一年前にアドリアーノ・マルチンスに付けられたプロ初黒星から復活してみせた。

1ラウンド、サウスポーのマカチェフと、オーソドックスのレンツ。早々に組み合った両者。やがて左脇を差したマカチェフが大内刈りからテイクダウンに成功。レンツは下からギロチンを合わせるが、マカチェフは頭を抜き、立ち上がろうとするレンツに体重をかけて立たせない。やがてマカチェフはハーフの上を取ることに成功するが、レンツは半身からバタフライフックを使ってマカチェフを浮かせ、スペースを作って立つことに成功した。

しかしマカチェフは再び膝をうまく使ってのテイクダウンに成功。上をキープするが、舌になったレンツもギロチンの形を作って、マカチェフにパウンドを打たせなかった。

2ラウンド、レンツは左右のパンチで前に出てから組み付くが、マカチェフは差し返して押してゆくと、再び大内でテイクダウン。そのままハーフで抑え込んだマカチェフは、やがてサイドからマウントへ。レンツはスクランブルを試みるが、マカチェフは上をキープし続けた。

3ラウンド。前に出てくるレンツに強烈なミドルを入れたマカチェフは、さらに飛び膝で追撃。その足を取ったレンツは脇を差してのテイクダウンを狙うが、ここでマカチェフは投げ返して上に。そのまま上をキープし、ハーフからサイドへとポジションを進めたマカチェフは、強烈なパウンドを落としながらニアマントからバックへ! 上から強烈なパウンドを落としてチョークを狙うが、レンツは身体をずらして立ち上がる。そのままテイクダウンを狙うレンツだが、試合終了直前にマカチェフは内股で跳ね上げてまたしてもテイクダウンを奪ってみせた。

判定は、3-0 (30-25, 30-25, 30-27)でマカチェフに。サンボ仕込みの足技を用いて、レスラーであるレンツ相手相手にテイクダウンの攻防をことごとく制してみせた見事な勝利だった。

「試合で特に驚くことはなかったよ。仕留めたかったんだけど、ニックはタフだったからできなかったよ。向こうは僕より年上で、全盛期は過ぎているから僕にはラッキだった」と語った勝者はさらに、UFC代表のデイナ・ホワイトに対して「デイナ、僕にマネーファイトをやらせてくれ。(フロイド)メイウェザーと戦わせてくれ!」とアピールしてみせた。


フェザー級 5分3ラウンド 
リック・グレン・ vs. フィリップ・ノヴァー




27才のグレンは、前回のUFCデビュー戦でベテランのエヴァン・ダナムに判定0-3で敗戦。オクタゴン初勝利を目指す。対するノヴァーは、TUF 8 に出場して話題となった33才のフィリピン系アメリカ人ベテランファイター。昨年は2連敗しており、ここが正念場だ。

1ラウンド、オーソドックスのノヴァーと、サウスポーのグレンがジャブを突き合う。ノヴァーが左ハイを後頭部に当てると、グレンも左フックでお返し。リーチを活かしたジャブでプレッシャーをかけるグレンと、誘い込んでカウンターを狙うノヴァーの心理戦が続くなか、終盤グレンが右を当ててノヴァーを下がらせた。

2ラウンド。前に出るグレンに対し、ノヴァーは下がりながらの左フックを当てる。やがて組み付いて脇を差したグレンがテイクダウンを狙うが、ノヴァーは金網を背に耐える。一度離れた後、またしても前に出るグレンは、サークリングしようとするノヴァーの逃げ道を塞ぐように動いて金網に詰めて行った。

3ラウンド、それまでカウンター狙いの多かったノヴァーが、鋭いジャブや左右の蹴りでプレッシャーをかけてゆく。それに対して逆に前に出たグレンは、再び脇を差してのテイクダウン狙い。しかしノヴァーは金網を背に防ぎながら細かい打撃を入れてゆく。何度か振りほどかれても前に出続けるグレンは、終盤再びノヴァーを金網に追い詰めてヒジや膝をヒットさせた。

接戦の判定は2-1 (27-30, 29-28, 29-28)で前に出続けたグレンに上がった。