28歳のベア・マレッキが新星としてUFCでその名を馳せているとは言い難い。まだ、今のところは。というのも、UFCファイトナイト・ブラジリアがマレッキにとって2度目のオクタゴン登場になるのだ。
ムエタイで格闘技の世界に入ったマレッキはやがて総合格闘技(MMA)に移行し、そのポテンシャルを持ってジ・アルティメット・ファイター(TUF)シーズン28に招待される。このショーでは敗北を喫したマレッキだが、テレビ映えするその姿には将来性が溢れており、後に母国スウェーデンでオクタゴンへと足を踏み入れた。昨年夏、マレッキはストックホルムでドゥダ・サンタナと対戦し、第2ラウンドでサブミッション勝ちを収めている。
TUFに出演した際、マレッキは後にシーズン28のウイナーとなるメイシー・チアソンと友情を温めており、プロモーショナルデビューを前にFortis MMAのチアソンの元でトレーニングを積んだ。これはそれ以降も続いている。好不調はあれどダラスを拠点とするFortis MMAは今もトップジムの一角に数えられており、マレッキがそのメンバーとして次の波を起こすことが期待されている。
サンタナ戦に続くUFC第2のバトルは6勝3敗1分を記録する24歳のベロニカ・マセドが相手であり、マレッキがピラミッドの上を目指すにあたって重要な試合になってくる。マセドもUFC初勝利からの試合になるものの、こちらは2016年のオクタゴンデビュー以来、強敵と戦っており、昨年8月のポリアナ・ヴィアナ戦で見事な勝利を決めている。
バンタム級では印象的な体格を備えるマレッキには、ムエタイのバックグラウンドとタフネス、そしてFortis MMAで鍛えたスキルが一つとなればコンテンダーとなるだけのポテンシャルがある。デビュー戦で輝きを見せたマレッキに、再び周囲をうならせるチャンスが訪れている。