日本時間6月10日(日)、アメリカ・イリノイ州シカゴのユナイテッド・センターにてUFC 225が開催され、メインイベントでミドル級王者ロバート・ウィテカーと、ランキング1位のヨエル・ロメロが対戦した。非タイトル戦として実施されることになった一戦は5分5ラウンドで争われている。
ガードを高くどっしりと構えるロメロに対し、ローキックで口火を切ったウィテカーは相手のスキを突きながら有効打を重ねていく。ヘッドキックを食らったロメロは裏拳を放つもウィテカーが避けて当たらず、第1ラウンドはウィテカーが圧倒して終了。
次のラウンドに入るとロメロがペースを上げてくるも、ウィテカーがしっかりと対応して鋭いパンチを当てながら一撃必殺を狙うロメロの攻撃を封じていった。流れが代わりかけたのは第3ラウンド。ロメロのオーバーハンドライトがウィテカーを襲い、必死に逃げるウィテカーを追いかけたロメロはケージ際に追い込み、アッパーカットを含む連打でウィテカーのアゴにパンチを食らわせていく。しかし、ウィテカーもエルボーを見舞ってロメロにダメージを与え、一進一退の攻防戦が繰り広げられた。ラウンド終盤には足元がふらつくウィテカーにロメロが追い打ちをかけにいったが、ウィテカーもヘッドキックを繰り出してロメロに当てている。
ロメロがウィテカーから金的蹴りを受けて一時休止した後に再開された第4ラウンドは少し息を吹き返した様子のウィテカーが手数を増やしていったが、ラウンド終了間際にロメロが反撃のストライキングを決めてまたもウィテカーをふらつかせた。
迎えた最終ラウンド、拳を合わせた2人は残る最後の力を振り絞って打ち合いを繰り広げ、ロメロの左フックをまともに食らったウィテカーが追い詰められるも、防御しながらテイクダウンを仕掛け、それでもなお試合を続ける気概を見せた。ロメロに背中を取られ、不利な体勢に陥ったウィテカーだが、レフェリーがブレイクを指示した残り30秒、ボディキックを放つなど最後まで王者としてあきらめない姿勢を貫いている。
3名のジャッジは意見が分かれたものの、スプリット判定で王者ウィテカーに軍配が上がった。
ミドル級タイトルマッチ 5分5ラウンド
○ロバート・ウィテカー vs. ヨエル・ロメロ●
判定2-1(48-47、48-47、47-48)
ロバート・ウィテカー
「第1ラウンドで手が使えなくなったんだ。肘のあたりまで感覚がない。ヨエルはトラックみたいにぶつかってくるし、必死に耐え抜いて巻き返さないといけなかった。接戦だったから、どっちの可能性もあると思っていたけど、俺もかなり打ち込んだし、5ラウンドのうち3ラウンドは取ったし十分いけるだろうと思っていた。本当にタフな試合だったけど、これから戻ってチームと話してから、次にどうすべきか考える」
ウィテカーがロメロとの激闘&接戦に勝利
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