日本時間10月7日(日)、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのT-MobileアリーナでUFC 229が開催され、メインイベントでライト級タイトルをかけて王者ハビブ・ヌルマゴメドフとコナー・マクレガーが対戦した。
史上最大の対戦とうたわれた今回の試合はヌルマゴメドフの初防衛成功で幕を閉じるも、試合終了直後の大乱闘により、チャンピオンベルトの授与はおろか、ブルース・バッファーの公式結果を聞くことなく両名ともロッカールームに先導される事態となった。
入場時から物々しい雰囲気を醸したT-Mobileアリーナのオクタゴンは開始の合図が告げられる直前まで複数のセキュリティが両名の間に立ちはだかって壁を作っていた。
開始と同時にヌルマゴメドフに近づいたマクレガーは左の一撃を食らわせて先手を取る。ヌルマゴメドフは低いタックルから足をつかんでテイクダウンを狙い、マクレガーはうまく防御して抜け出そうとするも、ヌルマゴメドフに押し込まれてケージ際で腰をついている。腰元に組み付くヌルマゴメドフに対してマクレガーは打撃で応戦し、第1ラウンドは大きな展開なく終了。
次のラウンドも距離を詰めてプレッシャーをかけたのはマクレガーだ。しかし、ヌルマゴメドフの放った右の強烈な一打がクリーンヒットし、ふらつくマクレガーは右手をマットにつけただけで耐え抜いたものの、後じさったところにヌルマゴメドフが追い打ちの膝蹴りを見舞う。観客のボルテージも上がる中、マクレガーはなんとか膝蹴りを返すも、その後も打撃を食らい、体を持ち上げられてテイクダウンを奪われた。マウントポジションを取ったヌルマゴメドフの首をつかみながら必死の抵抗を見せるマクレガーだが、ヌルマゴメドフのパウンドは鋭く強力で、グラウンドゲームでは反則の頭部への膝蹴りを繰り出してしまう。それでも、まったく動じないヌルマゴメドフは組み付きを解いて立ち上がってからも強拳を振り下ろしてマクレガーを攻め立てている。ラウンド終盤にはマクレガーが起き上がるも、ヌルマゴメドフにケージに押し込まれたままの状態でホーンを聞いた。インターバルを迎えて、不敵な笑みを浮かべるマクレガーにヌルマゴメドフが怒りの表情で何かを言っている。
左目周辺を含め負傷も見られるマクレガーはそれでも攻めの姿勢を崩さず、ボディショットを食らったヌルマゴメドフは嫌がる表情と仕草を見せた。手数を増やし、相手のテイクダウンをも退けたマクレガーだが、再びヌルマゴメドフの右の強打を浴びてケージ際に押し込まれてしまう。それでも、ヌルマゴメドフに主導権を握らせまいと、ヌルマゴメドフのボディに膝蹴りを食らわせたマクレガー。これでスタンディングに戻り、オクタゴンの中央で2人の打ち合いが繰り広げられた。マクレガーの打撃を食らったヌルマゴメドフはタックルを仕掛けてケージに押し込み、プレッシャーをかけたまま、ラウンド終了を迎えた。
マクレガーが優勢の状態で始まった第4ラウンドはボディショットを連発してヌルマゴメドフを追い込もうとしたものの、テイクダウンを食らってマウントを取られてしまう。必死に逃げるマクレガーだったが、ヌルマゴメドフに背中を取られ、最後はリアネイキドチョークにタップアウトした。
騒動が落ち着いた後、先にマクレガーがオクタゴンを去り、ベルト授与を求めたヌルマゴメドフはチームメイトのダニエル・コーミエとUFC会長デイナ・ホワイトの説得を受けてロッカールームに向かった。2人とも地元警察やセキュリティに守られて花道を戻っている。
ファイター2人の姿がないオクタゴンで、ブルース・バッファーがヌルマゴメドフの防衛を告げて史上最大のイベントは幕を閉じた。
【メインイベント】
ライト級タイトルマッチ 5分5ラウンド
○ハビブ・ヌルマゴメドフ vs. コナー・マクレガー●
4ラウンド(3分03秒)サブミッション(リアネイキドチョーク)
ハビブ・ヌルマゴメドフ
(コメントなし)
UFC 229:マクレガーを撃破してヌルマゴメドフが初防衛成功
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