UFCでのダルコ・ストシッチの活躍を最初から追いかけたいと思うのなら、これが最後のチャンスになるかもしれない。この選手については昨夏のファイトナイト・ハンブルクでジェレミー・キンボールと対戦したUFCデビュー戦ですでに注目が集まっていた。
この27歳のセルビア人ファイターがキンボールにしたのと同じことをデビン・クラーク相手にやってのけたなら、デビュー後に連続してファイトボーナスを獲得しているジョニー・ウォーカーの欧州版になれるだろう。
ストシッチの身長は183cm、元重量級の柔道家であり、これほどパワフルな体格でありながらも驚くべきスピードと身体能力を併せ持っている。キンボールとのデビュー戦では優れた忍耐力と落ち着きを見せ、隙ができるのを待ってベテランをフロアにねじ伏せると、強力なエルボーとパンチの連打でTKOフィニッシュを決めた。
ミルコ・クロコップの弟子であるストシッチにとってクラークは絶好のリトマス試験紙と言える。トップエンドでの経験はクラークの方が豊富であり、レスリングの腕も確かで、疲労することなく速さを保った戦いができることで定評がある。ストシッチが今の階級で次のステージに進むためには、どうしても倒しておかなければならないタイプの相手だ。この週末に彼が印象的なスタイルでそれを実現できたなら、今後のライトヘビー級で注目すべきファイターとして人々の話題に上っても何ら不思議ではない。