五味隆典ベストバウト5選

UFCファイトナイト
五味隆典【2015年7月15日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
五味隆典【2015年7月15日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
9月23日(土)、UFCファイトナイト・ジャパンで日本が誇る総合格闘技のスター、五味隆典が“ザ・マエストロ”ことキム・ドンヒョンと対戦する。会場となるさいたまスーパーアリーナは五味のキャリアを通して最も印象的な勝利を記録してきた場所だ。元PRIDE王者の称号を持つ五味は、はたして母国で過去の栄光を再現することができるのか。これまでの歴史を振り返れば“ファイヤーボールキッド(火の玉ボーイ)”が勝利する可能性を除外することはできないはずだ。

PRIDE 男祭り 2004 – 2004年12月31日:ジェンス・パルヴァー戦
“リル・イーヴル”をノックアウト


UFCライト級は2004年から2006年にかけて休止されていたため、この期間は五味にとってライト級トップファイターとして名乗りを上げる絶好の機会となった。当時、同階級で唯一にして最後の王者であったジェンス・パルヴァーを倒すことは、自身の強さを示す何よりの証明であったのだ。そして五味は第1ラウンドの激しい打ち合いで見事にパルヴァーをノックアウトしてみせたのだった。

PRIDE 男祭り 2005 – 2005年12月31日:桜井“マッハ”速人戦
永久保存級の名勝負


2010年にUFCデビューした際、五味は2005年に桜井“マッハ”速人をノックアウトで撃破した試合を「僕のファイター人生において最良の瞬間」と語っていた。桜井は日本の総合格闘技界におけるアイコン的な存在であり、五味がこの勝利によって初代PRIDEライト級王座に認定されたことを考えれば驚きはない。とはいえ、この勝利を彼が思い出深いものとして語る理由はその見事な勝ち方にあるはずだ。五味は猛烈なグラウンドとパウンドで桜井を攻め立て、両者態勢を立て直した終盤のスタンドパンチで勝負を決した。タイムカプセルに保存しておくべき名勝負だ。

2005年:ルイス・アゼレード戦
シュートボクセ勢を撃破


PRIDE時代、シュートボクセチームはブラジリアン・トップ・チームやマーク・コールマン率いるハマーハウス勢と敵対関係にあった。しかし2005年、ブラジルが送り出した強豪ファイターたちは1人の男に撃破された。当時PRIDEライト級王者であった五味はジャドソン・コスタとルイス・アゼレードを次々と打ち破り、特にアゼレードは五味が放った追い打ちをめぐってリング上で口論をぼっ発させる。五味は謝罪したが、その同じ年にアゼレードのライバルたちに対し、2勝を挙げてとどめを刺している。



UFC Live – 2010年8月1日:タイソン・グリフィン戦
爆発した火の玉ボーイ


2010年に待望のUFCデビューを飾った五味だったが、その船出は困難なものであった。彼はその年3月のデビュー戦においてケニー・フロリアンに圧倒されて敗戦を喫していた。その5カ月後、タフさが自慢のタイソン・グリフィンとの対戦が組まれるも、UFCデビュー2連敗となった場合は今後の五味のオクタゴン継続参戦に暗雲が立ち込めるものと考えられていた。しかし、グリフィンに対して最初に放った右パンチが五味のキャリアを救った。かくして彼はUFCでの初勝利(しかもノックアウト・オブ・ザ・ナイト賞のおまけつき)を飾ったのである。これらは全てたった64秒の間に起こった出来事だ。

UFC on FUEL TV – 2012年11月10日:マック・ダンジグ戦
復活を印象づける勝利


グリフィン戦に勝利した後、五味は2011年にクレイ・グイダとネイト・ディアスに完敗し、2連敗を喫していた。しかし、2012年は五味にとって心機一転の1年となる。まずUFC 144で同じく日本出身の光岡映二にノックアウト勝利を飾り、さらに五味の復活を真に印象付けたのはマック・ダンジグに対する勝利だろう。この試合で彼はハードな3ラウンドを戦い抜き、勝利と敢闘試合賞(ファイト・オブ・ザ・ナイト)を獲得。まさしく“ファイヤーボールキッド”の復活を見せつけた。9月23日、彼は再び時計を巻き戻そうとしている。



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