チャンバースを下したカセムがデビュー戦で白星

日本時間11月19日（日）、オーストラリアのクードス・バンク・アリーナでUFCファイトナイト・シドニーが開催され、アレックス・チャンバース対ナディア・カセムの女子ストロー級マッチが行われた。

計量で規定体重を4パウンドオーバーしたカセムは第1ラウンドから積極的にパンチを打ち込んでいくが、チャンバースも的確な打撃で応戦。ボディに当てながらテイクダウンを奪ったチャンバースはパウンドを浴びせたが、下からカセムが関節技を狙っていく。足を取られたチャンバースは必死の抵抗で難を逃れた。

やや疲れを見せるチャンバースはそれでもカセムにプレッシャーをかけていったが、リーチに勝るカセムに打ち込まれ、相手を倒してマウントポジションを取ってからもカセムに首と左腕を取られてしまう。アームバーを狙うカセムは懸命に力を込めるが極まらない。

第3ラウンドは打ち合いの展開となったものの、エネルギー切れか、チャンバースは動きが鈍くなり、カセムに挑発されるシーンも見られた。再びテイクダウンを仕掛けたチャンバースはマウントポジションを取りながらも、優位な体勢に持ち込めず、カセムにコントロールされる時間が長く続いている。

3ラウンドを戦い抜いた末、ジャッジは3名ともカセムの勝利を支持し、無敗のままオクタゴンデビュー戦を白星で飾った。

女子ストロー級マッチ　5分3ラウンド
●アレックス・チャンバース vs. ナディア・カセム○
判定3-0（27-29、27-29、28-29）

ナディア・カセム

「何もかもプラン通りにいったし、オーストラリアでUFC初勝利を飾れるなんてすごい。相手がサブミッションを狙ってこなかったことにはびっくりしたけど、正直、私が彼女にそのチャンスを与えなかったんだとも思っている。グラウンドではしっかりコントロールしないといけないって分かっていたから、何度も打撃を見舞ってそれから関節技を狙ったの。自分でも驚いているわ。前に彼女とトレーニングをしたことがあるけど、あの頃の私はまだプロのファイターじゃなかったし、彼女はもうUFCでやっていた。それくらいしかなかったけど、今日の自分のパフォーマンスを心から誇りに思っている。ストロー級とバンタム級を行き来できる気がする。125パウンド（バンタム級）でペイジ・ヴァンザントとやってみたい。彼女は前にアレックスに勝っているし、私も今、彼女を倒したところだから、この対戦が一番いいと思うわ」