日本時間11月11日(日)、アメリカ・コロラド州デンバーのペプシ・センターでUFC創設25周年記念イベントとしてUFCファイトナイト・デンバーが開催され、メインイベントでフェザー級の“コリアンゾンビ”ことジョン・チャンソンとヤイール・ロドリゲスが対戦した。
序盤から積極的に動くロドリゲスはチャンソンの力強い打撃にもひるまず、第2ラウンドには振り向きざまにエルボーを当てる奇襲攻撃を成功させると、派手な動きでハイキックや回し蹴りを増やしていったが、“コリアンゾンビ”の名を示す通りに打たれても決して倒れないチャンソンは、ラウンド終盤に反撃の有効打を奪って締めくくった。
打ち合いの展開はさらに続き、ローキックを中心に打撃を組み立てていくロドリゲスに対し、チャンソンは的確なジャブを当てながら相手にダメージを与えている。アゴに数発を食らったロドリゲスが後退する場面もあったが、相手の動きを見ながらステップを踏んで自分のリズムを作っていった。
しかしながら、チャンソンのカウンターをまともに受けたロドリゲスの足が止まり始め、徐々にチャンソンがペースに持ち込んでいく。ダメージがあるにもかかわらず、激しく打ち合う試合が楽しいのか、チャンソンの顔には時折笑みも浮かんでいる。
そのチャンソンがスピニングエルボーをお返しした最終ラウンドにはロドリゲスも試合を楽しんでいるようで、チャンソンと拳を合わせながら会場の観客をあおる仕草も見せた。
激闘の5ラウンド残り10秒を切って、もう一度、拳を合わせた両者は最後の力を振り絞って打撃戦に挑む。数発の応戦後、ロドリゲスが頭を下げたところにチャンソンが前に出るも、ロドリゲスが下を向いたまま上げた右肘がチャンソンにクリーンヒットし、不到のコリアンゾンビもついに万事休す。チャンソンは失神してオクタゴンに沈み、レフェリーが試合を止めてロドリゲスのKO勝利が決まった。
【メインイベント】
フェザー級マッチ 5分5ラウンド
ジョン・チャンソン vs. ヤイール・ロドリゲス
5ラウンド(4分49秒)KO
ヤイール・ロドリゲス
「最高の気分だ。とにかくありがとうと言いたい。家族と友達がみんな来てくれているんだ。トレーニングキャンプをやり遂げられるようにと、自宅を開放してくれたカウボーイ・セラーニには感謝しかない。次はショーン・シェルビーとデイナ・ホワイトが用意してくれる相手なら誰でもいい。最終的にはタイトル挑戦にたどり着けると思っている。ここから先、俺が考えないといけないのは自分の時間を常にハッピーに過ごすことだけ。世界最大の企業で自分の大好きなことができるなんて、感謝しかないよ。ありがとう、コロラド。みんな、愛しているぜ」
UFCファイトナイト・デンバー:劇的な幕切れ・・・ロドリゲスが5R4分59秒でコリアンゾンビをKO
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