【注目株】UFCファイトナイト・メキシコシティ:タイソン・ナム

UFCファイトナイト
UFC 241:オクタゴン【アメリカ・カルフォルニア州アナハイム/2019年8月17日(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
UFC 241:オクタゴン【アメリカ・カルフォルニア州アナハイム/2019年8月17日(Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images)】
キャリア28戦のベテラン、タイソン・ナムが初めて注目を浴びたのは、エドゥアルド・ダンタスとの対戦で2分もたたないうちにKO勝ちした7年前のことだ。当時ダンタスはBellatorの現役バンタム級王者であり、彼への勝利によってナムはスポーツで最もホットなフリーエージェントに押し上げられた。ところが、そこからナムは4連敗を喫してしまい、地域別ランキングでも順位を落としてしまう。それでも彼は引き続き危険なパワーとオールラウンドなスキルセットを披露しながら、スポーツ最大のステージで戦うチャンスを待った。

機会が突如訪れたのは、アレックス・ペレスがけがによる欠場を強いられたことがきっかけだった。ナムはオクタゴンで戦うチャンスをつかみ、勝てばいきなりフライ級タイトル争いへの参戦も夢ではないセルジオ・ペティスとの対戦権を得た。

前回メキシコシティ・アリーナで開催されたイベントで、ペティスはUFCで初めてメインイベントの主役を務めた。そこで彼はブランドン・モレノを相手にユナニマス判定を勝ち取り、キャリア最大の勝利を挙げた。しかし、それ以降は1勝3敗にとどまっており、ナンバーワンコンテンダーのジョセフ・ベナビデスには勝ったものの、現王者のヘンリー・セフードと、長年のライバルであるジュシー・フォルミーガには敗れている。その後ペティスはバンタム級に転向し、屈強なロブ・フォントに判定負けを喫した。

ペティスにはフライ級の方がずっとフィットしており、それだけにナムにとってはまたとない機会と言える。“ザ・フェノム”ことペティスは現在ランキング5位。大勢のファイターが序列をめぐって押し合う中、オクタゴン初参戦のナムがこの短期間でトップ5の常連に打ち勝つことができれば、2019年の残り3カ月と来年に向けて、その名は間違いなく重要なマッチアップの候補者リストに含まれることになるだろう。
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