【注目株】UFCファイトナイト・シンガポール：ロマ・ルックブーンミー

シンガポールでロマ・ルックブーンミーがオクタゴンに足を踏み入れた瞬間、UFCで戦った初めてのタイ人ファイターとなる。ムエタイ王者に複数回輝いている23歳のルックブーンミーのMMAキャリアは始まったばかりだ。3勝1敗でスポーツ最大のステージに登場し、アレクサンドラ・アルブとのデビュー戦に臨む。

MMA経験は比較的少ないものの、UFCデビューにあたってルックブーンミーには興味深い点が多くある。

彼女は広範囲なムエタイのバックグラウンドを持ち、大勢のトップレベルファイターたちと一緒にタイガームエタイでトレーニングしている。そこにはレギュラー陣もいれば、それぞれ異なる期間だけ滞在してトレーニングする者もいる。彼女はUFC参戦に先立ってそうした環境の中、マットでハイレベルのワークを重ねてきた。加えて、Invicta FCでユナニマス判定を勝ち取り、敗北をはね返した最後の試合は印象的だった。

一方のアルブは4年以上前にUFCデビューを飾っている。29歳のロシア人ファイターはルックブーンミーよりわずかに経験豊富だ。アルブのUFC最初の3戦はいずれも長い間隔が空いており、彼女が今年2回目の戦いでどのような反応を見せるかは興味をそそられる。

さすがに、まだデビュー戦のルックブーンミーが怒濤（どとう）の勢いで階級入りし、ランキングを一気に駆け上がると考えるのは期待過剰というものだろう。だが、時間をかけて成長を続けていけば、この新入りが115ポンド級で注目の1人となり得るポテンシャルは確かにそこにある。