デイナ・ホワイトのプレジデントチョイス:ジャン・ウェイリー vs. ヨアンナ・イェンドジェイチェク

UFC
UFC 248:ジャン・ウェイリー vs. ヨアンナ・イェンドジェイチェク【アメリカ・ネバダ州ラスベガス/2020年3月7日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)】
UFC 248:ジャン・ウェイリー vs. ヨアンナ・イェンドジェイチェク【アメリカ・ネバダ州ラスベガス/2020年3月7日(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)】
現地時間21日(月)はプレジデントデー(大統領の日)だった。これに敬意を表し、UFC会長(プレジデント)のデイナ・ホワイトが最近のバトルから最高の瞬間を見せてくれた試合を挙げている。

UFC 248を前にしたデイナ・ホワイトは、最も心待ちにしている試合はメインイベントのイズラエル・アデサニヤ vs. ヨエル・ロメロではないと明かしていた。ホワイトの本命はセミメインイベントに組まれた女子ストロー級タイトルマッチであり、当時のチャンピオンであるジャン・ウェイリーと元ストロー級女王のヨアンナ・イェンドジェイチェクの一戦だった。2人はスポーツ史に残る熱戦を繰り広げており、この試合が女子総合格闘技(MMA)界のベストファイトの一つに数えられることは間違いない。

折しも、この試合が行われたのはジョン・ジョーンズがアレキサンダー・グスタフソンを相手にタイトルを防衛した伝説的な一戦がUFCの殿堂に加えられることが発表された日のことだった。建物全体がこのスポーツで最も偉大なバトルの一つへ思いを馳せ、ノスタルジアにざわついていた。

バトルを開始したジャンとイェンドジェイチェクは、すぐに25分はもたないペースで動きだす。ポケットに入るたびにそれぞれが狂暴でスピードのある連打を浴びせ、息を飲むような展開となった。最初はタイトル戦の経験が豊富なイェンドジェイチェクが優勢だった。しかし、中盤から押し始めた中国初のチャンピオンであるジャンが、タイトルホルダーに期待する通りの決意を見せる。よりヘビーで影響の大きいショットを打ち続けたジャンの勢いは、イェンドジェイチェクの額の腫れによく表れていた。

最初から最後まで2人はハイレベルな戦いをし、それぞれの強い心と高いテクニックを見せ続ける。その場にいた人々はただ立ち上がって声援を送り、2人の全力に応えることしかできなかった。勝敗はほんのわずかな差であり、ジャンがスプリット判定で勝利を収めている。この一戦以来、イェンドジェイチェクは試合をしておらず、ジャンはローズ・ナマユナスとの2度の試合に敗北した。だが、世界のファイトファンは2020年のファイト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたバトルのリマッチを心待ちにしている。
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