ジョゼ・アルドが2023年のUFC殿堂メンバーに

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UFCファイトナイト・ラスベガス17:ジョゼ・アルド vs. マルロン・ヴェラ【アメリカ・ネバダ州ラスベガス/2020年12月19日(Photo by Cooper Neill/Zuffa LLC)】
UFCファイトナイト・ラスベガス17:ジョゼ・アルド vs. マルロン・ヴェラ【アメリカ・ネバダ州ラスベガス/2020年12月19日(Photo by Cooper Neill/Zuffa LLC)】
UFCは元WECおよびUFCフェザー級王者のジョゼ・アルドを2023年にUFC殿堂入りする選手として“現代部門(Modern Wing)”に迎えることを発表した。『Toyo Tires(トーヨータイヤ)』提供2023年UFC殿堂入りの祭典は、今夏にラスベガスで実施される第11回UFCインターナショナルファイトウイークで行われ、『UFC FIGHT PASS(UFCファイトパス)』でライブ配信される。

UFC会長のデイナ・ホワイトは「ジョゼ・アルドは歴代で最も偉大なフェザー級ファイターだ」と語った。

「WECからUFCへと、ジョゼはわれわれがMMA(総合格闘技)というスポーツやUFCというブランドを築き上げることに貢献すると共に、より軽量の階級に対する認知や、彼らがオクタゴンの中で達成することのできるものへの見方を変えた。彼をこの夏にUFC殿堂に迎えることは栄誉だ」

アルドは現代部門のメンバーとして、フォレスト・グリフィン(2013年)、B.J.ペン(2015年)、ユライア・フェイバー(2017年)、ロンダ・ラウジー(2018年)、マイケル・ビスピン(2019年)、ラシャド・エバンス(2019年)、ジョルジュ・サン・ピエール(2020年)、ハビブ・ヌルマゴメドフ(2022年)、ダニエル・コーミエ(2022年)らに加わる。現代部門のカテゴリーには2000年11月17日(MMAの統一ルールの元で初のUFCイベントが開催された日)より後にプロになったアスリートが含まれ、35歳以上、もしくは引退してから1年以上が経過した選手が対象になる。

プロとして18年にわたるMMAのキャリアで39試合を戦ってきたアルドは、31勝8敗(UFC、WEC、PRIDE、修斗ブラジルで24勝7敗)という記録を誇り、UFC殿堂のメンバーであるユライア・フェイバーやカブ・スワンソンに勝利を収めている。また、元UFCライト級王者のフランキー・エドガー、元WECフェザー級チャンピオンのマイク・ブラウン、元パンクラス・コリアライト級トーナメント優勝者の “コリアンゾンビ”ことジョン・チャンソン、元修斗ライト級王者アレッシャンドリ・ノゲイラらを倒してきた。

アルドは2004年8月10日にEco Fight 1でプロMMAデビューを果たす。ヘッドキックによって対戦相手を開始18秒でノックアウトするという鮮烈なデビューだった。そこからパンクラスや修斗ブラジル、ジャングルファイトなど9つのMMA団体で10試合に登場しており、2008年にWECへ。

2008年6月1日、アルドはアメリカに進出。カリフォルニア州サクラメントのARCOアリーナで実施された、WEC® 34:フェイバー vs. パルバーに参戦し、第2ラウンドで元修斗ライト級チャンピオンのアレッシャンドリ・ノゲイラをテクニカルノックアウト(パンチ)している。アルドはWECでそこから4試合をノックアウトで制した上で、王者のマイク・ブラウンを倒して初のタイトルを手にした。

WEC® 44:ブラウン vs. アルドは2009年11月18日、ラスベガスのパームスカジノにある“ザ・パール”で行われ、これがアルドにとってプロ総合格闘技における初めてのメインイベントになっている。ブラウンは3年強で22勝4敗、10連勝をマークし、押しも押されもしないフェザー級チャンピオンとしてこの試合にやってきた。

こちらも8連勝という記録を手土産にタイトル戦に挑んだアルドは、そのスピードとキック、フライングニーやテイクダウンディフェンスによって試合を最後までコントロール。第2ラウンド開始2分で試合を終わらせ、新たなWECフェザー級王者が誕生している。

アルドはそこから9試合で勝利し、タイトルを守り続け、8年にわたって17連勝という見事な戦績を残した。その王座君臨期間にアルドは最後のWECフェザー級王者になり、2010年にWECが『Zuffa(ズッファ)』に吸収された際には初のUFCフェザー級チャンピオンになった。

UFC 194でUFCフェザー級チャンピオンのベルトをコナー・マクレガーに奪われた後、アルドは巻き返して2016年にUFC 200で元UFCライト級王者フランキー・エドガーを破り、UFCフェザー級暫定王者に返り咲く。

そこからの6年以上でジョーンズはフェザー級とバンタム級のトップコンテンダーであり続け、ロブ・フォント、マルロン・ヴェラ、ヘナート・モイカノ、ベテランのジェレミー・スティーブンスらを相手に白星を挙げた。2022年9月、UFC 278でバンタム級ランキング上位のメラブ・ドバリシビリに敗れ、アルドは第一線を退いている。

アルドは下記のような見事な記録を収めた上で、UFC殿堂に迎えられる。

UFC/WECフェザー級歴代最多勝利:18回
UFC/WECフェザー級歴代最多タイトル戦勝利:11回
UFC/WECフェザー級歴代最多ノックアウト:11回
UFC/WECフェザー級歴代最多フィニッシュ:11回
WEC歴代最多勝利:8回
WEC歴代最年少チャンピオン:23回
UFC/WECフェザー級歴代最高テイクダウンディフェンス率:92.6%
UFC/WECフェザー級歴代2位タイ最速ノックアウト:0.08秒
UFC/WECフェザー級歴代3位タイ最多ノックダウン:9回

そのキャリアを通じ、アルドはオクタゴンの外でも数々の賞を受けており、『Sherdog(シャードッグ)』のファイター・オブ・ザ・イヤー(2009年)、『Fighters OnlyWorld MMA Awards(ファイターズ・オンリーワールドMMAアワーズ)』のファイター・オブ・ザ・イヤー(2010年)などが知られている。2014年のチャド・メンデスとのバトルは『ESPN』、『World MMA Awards(ワールドMMAアワーズ)』、『MMA Junkie(MMAジャンキー)』のファイト・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。

ブラジルで最も人気の高い格闘技アスリートの一人として、アルドの人生を追う伝記映画『Mais Forte que o Mundo – A Historia de Jose Aldo(マイス・フォルテ・ケ・オ・ムンド-ア・イストリア・デ・ジョゼ・アルド//世界より強く-ジョゼ・アルドの物語』が制作された。この映画は2018年に第46回国際エミー賞の最優秀テレビムービー/ミニシリーズ部門にノミネートされている。

ブラジル・アマゾナス州マナウス出身のアルドはカポエイラやブラジリアン柔術、ルタ・リーブリ(サブミッションレスリング)でトレーニングを積み、そのいずれでも卓越していた。才能ある格闘家であるアルドは、ブラジリアン柔術とルタ・リーブリで黒帯を許されている。アルドは2001年世界柔術選手権で銅メダル、2003年ブラジリアン柔術選手権と2004年CBJJOワールドカップで金メダルを獲得。現在は妻のビビアンさん、2人の子どもと共にリオに暮らしている。
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