オビンス・サン・プルーに関するUSADA声明

UFC
米アンチ・ドーピング機関(USADA)は現地時間19日(火)、薬物検査で禁止薬物が検出されたオヴィンス・サン・プルー(40歳/アメリカ・テネシー州ノックスビル)が、2度目のUFCアンチ・ドーピング政策違反によって6カ月の出場停止処分を受けたことを発表した。サン・プルーはサプリメントに混入した複数の禁止薬物が検出されたことで初回の違反を犯しており、2019年10月25日から3カ月の資格停止処分を受けていた。

2023年6月17日および2023年7月11日に競技外で採取されたサン・プルーの尿サンプルから、3α-ヒドロキシ-5α-アンドロスト-1-エン-17-オン(1-アンドロステンジオンと1-テストステロンの双方、もしくはいずれかの長期的代謝産物)が検出された。2回目の検体が採取された際に最初の検査結果を知らされていなかったことから、UFCアンチ・ドーピング政策に従って、陽性だった2件の検査は単一の違反に統合される。

陽性だった検査の事情を調査する中で、サン・プルーは分析にかけるために、自分が使用している製品の容器をユタ州ソルトレイクシティにある世界アンチ・ドーピング機構認定の研究所に提出。サプリメントのラベルには禁止薬物が記載されていなかったものの、分析によってこの製品に1-アンドロステンジオンが含まれることが明らかになっており、これはサン・プルーが陽性となった代謝物と一致する。同じロット番号の密閉された製品を取得することができたUSADAは、その製品にも混入があったことを確認している。この製品はハイリスクリストに追加された。

サン・プルーは承認されたサプリメントを使用していたわけではないものの、陽性が混入のあった製品に起因するものだと証明されたこと、また、製品から検出されたレベルが非常に低く、パフォーマンスに影響がない程度であったことから、資格停止期間が短縮された。一方、今回が2度目の違反であることを踏まえ、1回目の違反で受けた資格停止期間より長い期間を取るのが適切だと判断された。

サン・プルーの出場停止期間は最初のサンプルが採取された2023年6月17日から始まっている。

USADAは1年を通じ、独立したアンチ・ドーピング・プログラムを全UFCアスリートに対して実施している。USADAは競技の品性を保持して真のスポーツを促進し、クリーンなアスリートの権利を守ることのみを目標とした非営利および非政府機関である。UFCアスリートとそのサポートチームメンバーが彼らに適用されるルールを理解するのを補佐すべく、USADAはUFCアンチ・ドーピング・プログラムのウェブサイト(リンク先は英語)で検査プロセスや禁止薬物、必要な医薬品を摂取するための許可取得法、サプリメントやパフォーマンス増強剤ならびにレクリエーショナルドラッグ摂取のリスクや危険性について総合的に案内している。

さらに、USADAはドラッグについてのホットラインである“Drug Reference Online(ドラッグ・リファレンス・オンライン)”で教育セッションを提供し、禁止リスト、早見カード、定期的なアスリートへのアラートといった広範囲にわたる教育素材の積極的な配信を行っている。

教育や検査と並び、堅実なアンチ・ドーピング・プログラムによって、内部の通報者が発端となる調査が可能になっている。USADAはクリーンなアスリートと公明正大な競技を守るため、スポーツにおけるパフォーマンス増強薬物の乱用に対してさまざまな形での報告を受けつけている。
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