開始の合図を聞いて両者が徐々に距離を詰めていき、サイボーグが足を滑らせて尻もちところにホルムの蹴りが入ったが、足をつかんで回避。ホルムがサイボーグをケージに押し込んだものの、長引かせずに体を離してスタンディングに戻している。サイボーグの打撃を食らいながらも前に出続けるホルムは数発のパンチを当てた勢いで組み付き、膝蹴りを入れていった。ラウンド終盤はサイボーグが少しペースアップしてホルムに襲いかかる。
第2ラウンドは序盤から近い距離での打ち合いとなり、サイボーグが力強い拳を当てればホルムは得意のハイキックを繰り出した。打撃戦の合間にサイボーグをケージ際に押し込むホルムはエルボーを食らわせてプレッシャーをかけていく。これまで圧倒的なパワーを示してきたサイボーグはホルムのプレッシャーに対応しつつ、組み付かれた際には膝蹴りを見舞って反撃もしている。
中盤を迎えて少しペースをコントロールしている様子の2人だが、いったん距離が縮まればスピード感のあるパンチを繰り出して応酬。サイボーグが右の一撃を食らわせて膝も入れたものの、ホルムにダウンする様子はない。逆に右の強打から左のハイキックと続くコンビネーションを披露したホルムはサイボーグのクリンチを退け、高い位置の足技を多く使っていった。残り10秒を切ろうかというタイミングでサイボーグの打撃をまともに食らったホルムは連打を浴びてしまったが、ホーンが鳴ってインターバルへ。
次のラウンドはホルムが先に動き、サイボーグの顔面にワンツーを当てたものの、サイボーグも打ち返して有効打を重ねている。右のハイキックをヒットさせたサイボーグはホルムの腕が下がる瞬間を狙って鋭いストレートを放った。ややホルムが劣勢ながら、打ち合いを続けて勝負は最終ラウンドを迎える。
サイボーグにクリンチされたホルムはうまく逃れて逆にサイボーグに組み付いていくも、どちらもグラウンドゲームは好まず、すぐにスタンディングに戻っている。チャンスを待つサイボーグはスキを見せないホルムに手こずり、ホルムも前進して打撃を繰り出してはいるものの、サイボーグをダウンさせるほどのクリーンヒットは打てていない。残り40秒を切ろうかというところでホルムのパンチがサイボーグのアゴをとらえる。少しダメージを受けた様子のサイボーグをケージに追い込んだホルムだが、サイボーグも最後の力を振り絞って膝蹴りを食らわせた。
5ラウンドを戦い抜いた女子格闘技最高峰の戦いはユナニマス判定でサイボーグに軍配が上がっている。
女子フェザー級タイトルマッチ 5分5ラウンド
○クリスチャン・サイボーグ vs. ホリー・ホルム●
判定3-0(49-46、48-47、48-47)
クリスチャン・サイボーグ
「ホリー・ホルムに感謝している。彼女は最高のファイターだし、今日は彼女との試合で最高の時間を過ごせた。次はミーガン・アンダーソンと戦いたい。オーストラリアでやりたい」
